ツバメの寿命と生態・種類や巣作りの時期を解説

春になるとやってくるのが、渡り鳥のツバメ。家の軒先に巣を作る姿や、空を飛び回る姿は毎年お馴染みです。春に巣を作り夏に巣立つツバメは、春の訪れを知らせてくれると同時に、初夏も感じさせてくれます。ツバメを見ると「もうすぐ夏かな?」と思う方も多いのではないでしょうか。

そんな日本人に馴染みの深いツバメですが、みなさんはその生態をご存知でしょうか。春から夏、秋にかけて日本全国で見かけるツバメ。独特の姿やヒナにエサをやる様子は、なんとも可愛らしい光景。見ると気分を和ませてくれますが、その実態を知る人は少ないのではないかと思います。そこで今回の記事では、ツバメの寿命と生態についてをご紹介。もうすぐやってくるツバメについて、改めて考えてみましょう。

ツバメの種類

ツバメと一口に言っても、実はたくさん種類があります。その中でも日本で見られる主な6種類についてご紹介していきましょう。

ツバメ

まずは日本で見られる代表的な種類、「ツバメ」です。名前もそのままで、見た目もみなさんが想像するツバメと一緒です。全長は17センチで、頭から背中、翼の色が光沢のある藍黒色。目の間、額の部分とクチバシの下、頰から喉にかけての色が赤く、お腹が白くなっています。尻尾が長く、二股に分かれているのが特徴です。北海道から九州の種子島くらいで見られる日本では一番馴染みのある種類です。

イワツバメ

こちらはツバメによく似た種類のツバメ、「イワツバメ」です。見た目は頭から背中、翼にかけての色が黒く、喉からお腹、足が白です。腰のあたりが白いのが特徴で、ツバメと比べると頰の赤や尻尾の二股がありません。大きさも14センチほどと小さいツバメです。名前に「イワ」とつくように、岩場に巣を作る習性があります。こちらも春になると北海道から九州にかけて飛来するので、日本人には馴染みの深いツバメとなっています。

コシアカツバメ

こちらも日本全国で見られるツバメ、「コシアカツバメ」。見た目が上記ふたつと違い、少々独特です。頭と背中、翼は光沢のある黒ですが、目の上あたりから首の後ろ、腰の部分が赤褐色をしています。また目の下からお腹にかけてが白い色なのですが、茶色っぽいまだら模様が入っているのが特徴です。大きさも他とは違い、18センチ前後と大きめです。

ショウドウツバメ

こちらは北海道と東北を中心に見られるツバメの「ショウドウツバメ」です。大きさが小さく12センチ。ほかのツバメと比べると色が薄く、頭から背中、翼が茶褐色をしています。クチバシから頰と、お腹にかけてが白。ですが、胸のあたりにT字のような形で茶褐色の毛が生えています。

リュウキュウツバメ

「リュウキュウツバメ」は、リュウキュウとつくように沖縄や奄美諸島、琉球諸島などの暖かい地域に見られるツバメです。ほかのツバメとは違い、渡り鳥ではなく地域に生息しているツバメになります。見た目は「ツバメ」に似ていて、頭から背中、翼が黒、額と頰から首の部分が赤い色をして、胸からお腹にかけて白い色をしています。ツバメとの見た目の違いは尻尾で、お腹側の付け根の部分に黒い鱗模様があります。大きさは13センチほどと小さいツバメです。

ヒメアマツバメ

「ヒメアマツバメ」は、関東地域の一部、主に茨城県に生息しているツバメです。リュウキュウツバメと同じく、渡り鳥ではありません。大きさは13センチとこれまた小さめ。見た目が特徴的で、全体的が黒褐色。喉と腰の部分だけが白いのが特徴で、他のツバメのようにお腹は白くありません。

ツバメの生態

ツバメには種類がありますが、その生態はほぼ一緒です。リュウキュウツバメとヒメツバメの2種類を除いた4種類は、春ごろから日本にやってきて繁殖を行い、秋ごろに日本を離れます。

ツバメの来る場所・行く場所

ツバメは、春から秋にかけて日本にやって来る渡り鳥です。主にフィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシアなど、東南アジアの暖かい地域からやってきます。こうした暖かい地域で冬を越したあとに、日本へやってきます。日本にきたツバメは春から秋にかけて繁殖を行い、寒くなってくるとまた東南アジアへ戻っていきます。その距離は2,000km~5,000kmにもなります。

日本に来る時期と離れる時期

ツバメが日本にやってくる時期は、地域によって差があります。日本の南側、春の早い鹿児島などの九州では、早いと2月下旬から3月の上旬。関東では3月下旬から4月上旬ごろになります。日本を離れるのは秋ごろで、9月中旬から下旬になります。

巣を作る時期

ツバメはツガイを作って巣を作ります。なので日本に来てからすぐ巣を作りはじめるのではなく、ツガイを見つけてから巣作りがはじまります。なので早い地域では3月、遅いところでは4月、中には5月になる地域もあります。

卵を産んで育てる時期

ツバメは巣を作ると、今度は卵を産んで育てます。その時期は4月から7月ごろで、3個から7個ほどになります。1日1つ産み、最後の卵を産み終わると、主にメスが温めて育てます。その時期は20日前後で、早いと13日くらいです。

ヒナが巣立つ時期

卵から返ったヒナは、巣の中で親鳥にエサを貰いながら成長していきます。その日数も20日前後で、成長すると巣立っていきます。時期にすると、早くて5月の下旬ごろから、遅いと9月になることもあります。

ツバメのヒナが巣立つのは、数にして5割くらいと言われています。これはツバメの習性によるもので、ツバメの巣に別のツバメがやってきて、ヒナを巣から落として殺してしまうことがあるからです。また栄養不足などでうまく育たず死んでしまうこともあります。こうしてヒナを育てることに失敗したツガイは、もう一度繁殖したり別のツガイを見つけたりします。これによってヒナが巣立つ時期にもばらつきがでてきます。

ツバメの平均寿命

ツバメの平均寿命は短く、2回繁殖できる程度と言われています。これはツガイが一生に卵を産んで育てる数で、平均して1年半くらいです。ツバメは巣立ってから最初の目的地に到着したら、一人前の大人になります。そこからツガイを見つけて巣を作り、ヒナを育てていきます。ツバメは1年で2〜3回繁殖するので、寿命も1年半ほどになります。

寿命が1年半と短いのは、そもそも生まれてから巣立つまでのヒナの数が少ないことにあります。生まれても5割のヒナが死んでしまうので、平均寿命を押し下げてしまっています。また巣立ったツバメも、カラスなどの天敵に襲われることが多く、食べられて死んでしまうこともあります。

ツバメの生理的寿命

ツバメの平均寿命は1年半と、カラスや鳩などのほかの鳥よりもずっと短くなっています。これは生まれ育つ環境や天敵の有無によるものなのですが、生理的寿命は15年前後と考えられています。この生理的寿命とはツバメが生きられる年数のことです。自然環境では1年半と短い寿命ですが、人が育てるなどした場合の寿命はもっと長くなります。人がエサをあげたり世話をすると、ツガイの親からもらえるエサよりも栄養価の高いものが食べられる。天敵もいないので、命の危険がない、万一病気や怪我をしても、治してもらえるということです。環境がよければヒナの段階で死ぬこともないため、死ぬ場合は老衰となり10年以上も生きられるようになります。

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