鳩の雛と卵について徹底解説!ベランダに巣を作られたらどうする?
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みなさんは鳩のヒナを見たことがありますか。街や公園などでよく見かける鳩ですが、そのヒナの姿を見たことがある人は少ないのではないでしょうか。それもそのはずで、鳩は卵から孵化したら1ヶ月ほどで成長して巣立ちます。この巣立つころ鳩は、すでに大人と一緒の見た目になっています。なのでヒナの姿で街や公園に現れることはないのです。
身近な鳩の珍しいヒナですが、人前に現れることが稀にあります。それもベランダなどの家の敷地に、巣が作られるという形で人目につくことがあるのです。ある日突然ベランダの隅に、木の枝がたくさん溜まっていた。しかもよく見るとそこに、鳥の卵が入っている。最近鳩をよく目にするようになったと思ったら、家の敷地にヒナがいたなど。見つけたら見つけたでびっくりする鳩のヒナ。今回の記事では鳩のヒナと卵についてをご紹介。またベランダなどの家の敷地に巣を作られてしまったときの、対処法をご紹介していきます。
鳩はベランダを狙って巣を作る
まずは鳩の生態からご紹介。都市部に暮らしている鳩は、人家のベランダやビルの屋上などに巣を作り、ヒナを育てることが多々あります。これは鳩の習性によるもので、ベランダが鳩にとって子育てに向いた環境にあるからです。この子育てに向いた環境というのは、鳩の天敵である野良猫やカラスが寄ってこないということがあります。
特にマンションやアパートなど、鳩の多い地域にお住まいの方なら、鳩がベランダの柵の手摺りに留まっているところを目にしたことがある人もいるはず。地上より高さのあるベランダは、鳩にとっての安全地帯です。さらに屋根もあるので雨風も凌げるし、柵や壁があるので身を隠すこともできます。なのでベランダというのは、天敵のいない環境で羽を休めたり、巣を作って子育てをするのに最適な場所になっています。
また人の目があるというのも、鳩にとっては好都合といえば好都合。鳩の天敵である野良猫やカラスは、人のいるところに寄り付かないので、敢えてベランダに作ることが、鳩の身を守ることに繋がっているのです。ベランダの鳩にすれば、人間は心強い用心棒といったところでしょうか。
ドバト | キジバト | カラスバト | |
---|---|---|---|
卵の見た目 | |||
大きさ | 3~4cm | 約3cm | 3~4cm |
雛(生後14日以内) | |||
大きさ | 10~15cm | 10~15cm | 10~15cm |
親鳥のオス | |||
親鳥のメス | |||
大きさ | 30~40cm | 30~40cm | 30~40cm |
分布 | 島嶼域を含むほぼ全国 | 全国(北海道や本州北部に生息している個体は越冬のため南下する夏鳥) | 本州中部より南の島嶼域 |
性質 | 警戒心が無い 人馴れしている 集団でいる |
警戒心が強い 単独で生きるが、最近は人馴れしている個体が増えている |
警戒心が無い 人馴れしている 集団でいる |
鳩は物の多いベランダが好み
ベランダは鳩の安全地帯。ですが、すべてのベランダが鳩に好まれるというのではありません。鳩は賢い鳥なので、羽を休めるにしても巣を作るにしても、何度か下見にやってきます。それで最適なベランダを選ぶのですが、その最適なベランダというのは物の多いベランダです。散らかっているベランダが好きといってもよいでしょう。
この物が多い、散らかっているというのは、たとえばガーデニングや家庭菜園で鉢植えが置いてあるなど。ほかにも使わない家具が置いてあったり、ゴミが置いてあるなどです。鳩はこうした物の影に巣を作るので、なにもないベランダよりも、物の多いベランダを好んでやってきます。
ものがあっても清潔であればいいのですが、汚れていたりするとまた鳩の目につきやすくなります。とくに鳩のフンがそのままになっているベランダは、鳩にとっての狙い目。以前鳩が来たという証拠となり、仲間が安全に暮らしていたと鳩は思い込んでしまいます。また鳩は群れる習性があるので、一羽に狙われると仲間がどんどん増えることもあります。
鳩の巣について
鳩は人慣れしている鳥なので、上記のようにベランダに巣を作ることが多々あります。その巣というのは、ほかの鳥に比べても簡単なもので、木の枝などを集めて敷いただけのような見た目です。なのでベランダに巣ができはじめても、ゴミが溜まっているだけのように見えて一見するとわかりません。そのまますぐ掃除すればいいのですが、気づかないとどんどん大きくなっていくことに。また鳩はしつこい性格でもあるので、一度安全だと思って巣を作った場所だと、巣を片付けてもまた作りはじめることがあります。
鳩の卵がヒナになるまで
そうしてベランダに作られた巣に、鳩は卵を産みます。1回に産む卵の数はおよそ2個で、オスとメスが1個ずつ産みます。産んだ卵はオスとメスが交互に温めて、2週間から3週間で孵化します。そのあと巣の中で育っていき、1ヶ月から1ヶ月半ほどで巣立っていきます。人がヒナの姿を見られるのが、この時期となります。
鳩のヒナの成長過程
鳩のヒナは、大人とは随分と違います。孵化してすぐは羽も少なく、赤っぽい肌が透けて見えます。また羽の色も黄色なので、知らない人には鳩とは思えない姿です。大きさも小さく手のひらサイズ。ここから親鳥にエサをもらいながら、どんどん成長していきます。
孵化から10日くらい経つと、姿も一変してきます。赤かった肌の色が黒っぽくなり、羽も黄色いから鳩らしい黒・灰色っぽい羽が生えてきます。大きさも親鳥に近くなってきて、手のひらには収まらないサイズになります。
孵化から15日ほど経つと、羽も生えそろってきます。鳩らしい灰色の羽や、翼や尻尾にある黒い模様も徐々に見えはじめます。また素手じっとしていることの多かったヒナですが、このころになると歩きはじめます。このころからヒナは飛ぶ練習をはじめます。親鳥に見守られながら、羽を動かしたり巣の近くを飛んだりします。
こうして育ったヒナは、早くて孵化から1ヶ月後、遅くても1ヶ月半で巣を離れていきます。一方子育ての終わった親鳥は、そのまま巣にいつくことも多いようです。なので巣立ったヒナは、親鳥にエサをもらおうと巣に帰ってくることがあります。ですが親鳥がヒナを追い払うので、ヒナがそのまま巣にいつくことはほぼありません。
巣立ったヒナは4ヶ月から5ヶ月すると、巣を作って卵を産み育てはじめます。生まれてから半年もすると、自分も親鳥となるわけです。鳩はほかの鳥と違い卵を産む数は少ないのですが、その繁殖力は高いのが特徴です。生まれて1年も経たずに卵を産むため、どんどん数が増えていきます。
ベランダの巣を放置する危険
ベランダにできた鳩の巣。せっかくやってきた命ですし、見守ってあげたくなる気持ちがでてきます。ですがそれは危険です。それは上記でご説明したように、鳩は気に入ったところに巣を作る習性があるからです。
はじめて巣を見たら、またヒナを見たら情が湧くものです。巣立ちまでの間、優しく見守ってあげようと誰でも思うはず。1度くらいならと優しい気持ちでいると、2度、3度と巣を作られてしまうことになりかねません。鳩は賢い鳥なので、巣を作った場所はしっかりと覚えています。鳩の巣立ちを見守り、そのあとで巣を片付けたとしても、また鳩がやってくる危険があります。同じ鳩が戻ってくることはもちろん、別の鳩までやってくるなんてことも。いつのまにかあなたのベランダが、鳩の集合住宅になりたくさんの鳩と巣で埋め尽くされる、なんてこともあるのです。
そうなると、気になるのが鳴き声や糞害。うるさい鳴き声やフンなどの、二次被害が起こることもあるのです。
ベランダに巣を作られた時の予防策
ベランダに巣を作られてしまったら、見守るよりも対策をすることをおすすめします。これは鳩がベランダにいついたり、別の鳩が寄ってくるのを防ぐためのものです。1羽や2羽、1シーズンだけなら気にならないかもしれませんが、それによりお家のベランダが鳩の溜まり場になったら大変です。実際にあった鳩の被害だと、集合住宅の空き家に鳩が巣を作り、気づかないうちに大繁殖。その集合住宅一帯が大きな鳩の巣となって、関係ない部屋や周囲の家まで巣や糞害で悩まされたというものがあります。特にマンションやアパートなどの集合住宅だと、自分のベランダ以外の隣や上下にまで、鳩の被害が及ぶことがあります。周りに迷惑をかけないためにも、早めに対策をするのが大事です。
鳩や鳩の巣を対処する上で以下の注意点
鳩及び雛や卵を保護や駆除は法律で禁止されている
「自分の家の敷地内の物をどうしようと勝手なのでは?」と思うかもしれませんが鳩は鳥獣保護法という法律によって守られています。この法律によって鳩も守られており、保護するのも駆除するのもできません。卵から雛が孵化してから巣立つまでは約3週間〜1ヶ月程、基本的には静観しているしかありません。
また、役所に届けを出せば駆除も可能になりますが、許可が下りるのに数週間と時間が掛かってしまうのが難点です。
鳩が巣を作ってしまった時の予防策
1,ベランダや屋上、庭を清潔に保つ
生き物である以上、鳩ももちろん糞をします。鳩の糞には様々な病原菌があり、病気に掛かる恐れがあります。
また、病気に掛かる恐れもありますが、糞の放置は不衛生や悪臭にも繋がる可能性があるので掃除をするように心がけましょう。
また、鳩は糞がある場所に巣を作ると言われています。自分の縄張りと誤解してしまうのかもしれません。
さらに、ベランダ内に物を放置しないようにしましょう。上記にも書きましたように、鳩は散かったベランダを好み、巣を作る習性があるからです。
たとえば、不要な家具を置いておく、ゴミの日になるまで生ごみを置いておくなど、不要な物をベランダに置くと鳩が巣を作ってしまうので、要注意です。
掃除方法
ベランダの手すりや床などに落ちている鳩の糞をビニール手袋をつけてアルコールを含ませたティッシュなどで拭いてきれいにするようにしましょう。糞があると鳩が安心して戻ってきてしまうのでそういった対策の意味も施します。
ベランダに育てている花や野菜があれば防虫ネットを張るようにして下さい。また、室内にしまうことも検討して下さい。これをするだけでも鳩にとって餌となる植物や野菜が食べられなくなるので十分鳩が寄り付きにくい環境を作ることが可能です。
2,鳩に餌は与えない
元々は雑木林や山岳に住んでいた鳩ですが、近代住宅街に生息域を拡大しています。 原因として生ゴミを近隣に捨てたり鳩にとって食料となるものを住宅街に置いておいたり、鳩に直接餌を与えるなどの影響で鳩が人なれしていきます。 その結果として糞をまき散らして悪臭や害虫が寄り付く原因になり公共の場に危害を加えるほか、様々な場を介するため以下のような病気を媒介する衛生害獣となり、人に危害を及ぼします。
- 鳥インフルエンザ
- 鳥アレルギー
- オウム病
- サルモネラ食中毒
その為、鳩に餌は与えないでください。また、一度繫殖して増えすぎてしまった鳩の駆除は素人には困難を極めます。なるべく早い段階で駆除業者を頼ってください。
鳩を寄せ付けないようにする方法
もしも、鳩が巣を作ってしまっても、グッズを使って鳩を寄せつけないようにする方法があります。試してみるのもおすすめです。
以下の方法を紹介します。
・グッズを設置する方法
・ニオイを利用したグッズを使う方法
グッズを設置する方法
鳩を寄せ付けないようにするグッズは以下の物があります。
・防鳥ネット
・スパイク
・電気ショック
防鳥ネットは網を張って鳩が入らないようにする方法です。ただし、網の設置が難しかったり、マンションの場合は管理人の許可が得られなかったりする場合があります。
スパイクはトゲを張って鳩が入れないようにします。トゲのようなものがあれば、鳩は恐れをなして飛んでこないので安心です。しかし、広範囲で鳩除けをしたい場合は、設置が大変です。
電気ショックは、その名の通り、電気のようなピリッとしたショックを与えるグッズです。鳩に来てはいけない場所として認識させます。ただし、場所によっては設置が困難な場合もあります。
ニオイを利用したグッズを使う方法
鳩が嫌がるニオイを利用して寄せ付けないようにする方法です。
たとえば、スプレータイプの物やジェルタイプの物があります。それぞれ即効性や効き目の長さといった点でのメリットが存在します。
しかし、物によっては、ニオイがきつすぎる場合もあるので要注意です。
深刻な鳩の被害は防ぐべき
鳩の被害は深刻です。たとえば、親鳥や雛の鳴き声の騒音があります。夜中に騒がれて眠れないといった被害が考えられます。
また、大量の糞です。悪臭や雑菌で健康被害もあるので要注意です。さらに、鳩は寄生虫を持っている場合もあるので、羽毛による感染症も考えられます。
グッズなどを使って鳩を寄せ付けないようにし、被害を防ぎましょう。
それでも解決しない場合
その対策というのは、自治体への連絡です。お住まいの各地域には野生動物保護の窓口があるので、そこへ連絡してください。そうすると係の人が、鳩を引き取ってくれます。
また街の修理屋さんのような、専門業者への依頼をおすすめです。自治体ではすぐに対応してくれないこともあるので、すぐにきてくれる業者へ依頼すると対応が早くなります。
※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。