漏電点検のやり方!予防法や調査修理について解説
漏電点検のやり方
予防法や調査修理について解説
何かしらのトラブルにより回路から電気が漏れ出てしまうことを漏電といいます。漏電するとブレーカーが落ちてしまい電気を遮断します。これは漏電箇所に触れて人が感電してしまったり、燃えやすいものに電気が流れ火災が発生してしまうのを防いでくれているのです。
ですがいくら遮断してくれているとはいえ、電気が使えないと困りますし、放置していると危険なので原因を見つけて早く修理したいですよね。ここではブレーカーが漏電してしまう原因からよくある事故やトラブル、自分でもできる漏電箇所の特定方法について解説していきます。
漏電点検のやり方!予防法や調査修理について解説
1漏電原因で考えられるもの
漏電と一口に言っても原因は様々で中でも多いのが電化製品や電気配線のトラブルです。そこで、まず最初に家電や配線、そのほかの漏電原因も含めて詳しく解説していきたいと思います。
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原因1
家電、絶縁体の劣化
漏電の多くは家電や絶縁体の劣化が原因であるといわれています。家電は購入から5~6年、電力用ケーブルは15~20年くらいで一度メンテナンスをしてみた方がよいでしょう。問題があったら早めに修理や買い替えを検討しましょう。
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原因2
ペット・害獣
ネズミなどの害獣やペットにコードを噛まれたのが原因で漏電するケースや、ゴキブリなどの害虫が家電の中に侵入し漏電を起こすケースもあります。また、漏電だけでなく、コードを噛んだペットの感電報告もあります。十分に気を付けましょう。
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原因3
住宅構造や経年劣化
住宅の開口部では結露によって漏電が引き起こされる危険性が考えられます。また屋根の老朽化による雨漏りも有名で、雨の日に漏電ブレーカーが落ちたり、屋根に近いコンセントが機能しないといったことがある際は雨漏りによる漏電が原因の可能性があります。
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原因4
漏電ブレーカー故障
漏電ブレーカーが故障しているかどうかを確認したい時はテストスイッチを押してみましょう。漏電ブレーカーの横にある丸いボタンを押すとテストが始まり、正常な場合だと漏電ブレーカーが落ちます。何も起こらなければ故障している可能性が高いので電気業者に修理交換を依頼しましょう。
漏電ブレーカーは製造からおよそ13年が取り換えのタイミングだといわれています。参考にしましょう。 -
原因5
施工ミス
漏電やブレーカー故障の修理は工事士資格がないとできないため、「工事士の介入」が義務付けられています。ですが塩害や雨漏り等の他分野の知識が必要となった際や、「劣化した配線の補強が甘かった」「別の回路の漏電を見落としてしまった」などといったこともあります。業者選びの際はめんどくさがらず慎重に決めるのがよいでしょう。
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原因6
たこ足配線
たこ足配線による電気使用によって電気回路がショートするのも有名ですよね。とても便利でみんなやりがちな電源タップのたこ足配線ですが、上限以上の電気を使ってしまうとショートや故障だけでなく最悪の場合は火災などの命にかかわるトラブルや事故へと発展しかねません。他の原因と比べて予防がしやすいと思うので、意識的に改善していくようにしましょう。
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原因7
塩害
塩水は電気を通しやすいため沿岸部や鉄筋造りの家に住んでる方々は塩害に注意しなければいけません。ただの水は電気を通しづらいですが、塩水は逆に通しやすい特徴があります。海水の塩分が風に乗って電線に付着し、漏電を引き起こします。注意しましょう。
2漏電による事故と予防法
漏電したまま放置していると事故やトラブルにつながってしまうこともあります。そこで漏電の放置が原因で起こってしまう事故やトラブル、自分で出来る予防法について解説しています。
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感電
人体は50mAの感電で命にかかわる危険を伴います。そのためドライヤーなど、電力消費の多い電化製品が漏電して感電した際は即死する可能性もあります。危険ですので十分に注意しましょう。
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火災
漏電火災はトラッキング現象が主な原因です。ホコリは空気中の水分(湿気)を吸う性質がある為、コンセント付近にホコリが溜まってしまうとそれが原因で電流がショートしてしまいます。プラグの根元がトラッキング現象で焦げてしまうとそこから電気が漏れ、最悪の場合火災まで発展します。
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電気代高騰
漏電はその名の通り電気が漏れ出ている状態。電力を無駄に消費してしまうため当然電気代も上がってしまいます。放置しておくと年間で5,000~10,000円も損してしまう可能性もあります。また漏電が原因で家電が壊れると買い替えの料金も増えて出費が大きくなってしまいます。電気代をチェックするのも漏電発見の第一歩になるかもしれませんので確認してみてもいいかもしれません。
自分で出来る予防法
1・水回りの家電にはアース線をつなぐ
アース線とは簡単に言うと漏電による感電トラブルを予防するための線です。漏電していたら地面へ電気を逃がす構造になっており、感電による被害を激減してくれます。水回りで使う冷蔵庫や洗濯機への使用が義務付けられています。もしつないでなかったら接続するようにしましょう。
2・漏電ブレーカーが正常に動作するか確認する
先述した通り、ブレーカーには「テストボタン」という漏電ブレーカーが正常に働いているか確認できるボタンが付いています。テストボタンを使用すると簡単に漏電対策ができます。しかし、頻繁に押しすぎるとテストボタンの劣化につながります。注意しましょう。
3・コンセントのたこ足配線をやめる
たこ足配線での電気使用は漏電やショートにつながります。火災になると命の危機にもつながるので不要なコードは抜き、一か所での過剰な電気使用はやめるようにしましょう。
3漏電確認の手順と内容
「漏電の確認って資格が必要になりそうだし自分じゃできないよね…」なんて考えてる方も多いと思います。ですがご安心を。漏電箇所の特定はなんと自分でもできてしまうんです!
ですが、細かい位置の特定や修理、配線を触るような作業はやはり資格が必要になってしまいます。
ここでは自分で出来る漏電点検の方法や、業者に依頼するうえで知っておきたいポイントや特定時に使用する専門器具について解説していきます。ぜひ試してみましょう!
◎自分で確認する際の手順
1・漏電ブレーカーが「切」になっているか確認する。
2・アンペアブレーカーを「入」にする。
3・漏電ブレーカーの横にある安全ブレーカーをすべて落とす。
4・漏電ブレーカーを「入」にして安全ブレーカーを1個1個戻していく。
5・安全ブレーカーを入れた際に漏電ブレーカーが落ちたらそこが漏電箇所になります。
◎業者に依頼する
漏電調査を依頼する際は電力会社か電気会社に依頼しましょう。電気業者の相場はおよそ一万円ほどです。工事士資格を持った電気工事士が年中無休で対応してくれることが多いので急ぎの場合は業者に依頼するのが一番といえるでしょう。
業者による漏電調査ではクランプメーターという道具が用いられています。絶縁抵抗を調べる機械で価格相場は1~3万円ほどです。ほかにもメガー(メガテスター)というものもあり、似たような性能をしていますがメガーは電圧・回路・電流の測定が可能なマルチテスターですが、停電の際は使用できない特徴を持ちます。メガーの相場は2~3万ほどです。
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