カラスのヒナを拾ったときの対処法と巣立ちの注意点

日本人には馴染み深いカラス。そのヒナを見たことはありますか。道端にヒナが落ちていたり、家に巣を作られたり。そうそう多いことでもありませんが、一生に一度は出会うかもしれないのがカラスのヒナです。

大人のカラスは賢いし、黒くて大きいので不気味。ゴミ捨て場を漁るなどで、あまりいい印象がない人がほとんど。ですがカラスのヒナは小さく、見た目も結構愛らしい。弱っているところを見かけたら、ついつい手を差し伸べてしまいます。ですがこのカラスのヒナ、可愛い、可哀想だからと拾い上げるのには注意が必要です。

そこで今回の記事では、カラスのヒナに遭遇したときの対処方法をご紹介。カラスのヒナを適切に扱うことで、ヒナにも人にも害のないようにしましょう。

カラスの種類

みなさんはカラスにも種類があるのはご存知でしょうか。カラスのヒナについてご紹介していく前に、まずはカラスの種類のご説明していきます。

日本には大きく分けて2種類のカラスがいます。「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」で、みなさんが遭遇するヒナもこの2種類のどちらかということになります。どちらも外見は真っ黒で、一目見ただけではどちらがどちらかわかりません。ただ鳴き声に大きな違いがあります。ハシブトガラスは「カー、カー」と住んだ声で鳴き、ハシボソガラスは「ガアー、ガアー」と大きく濁った声で鳴きます。どちらもよく聞く鳴き声ですが、同じカラスが鳴いているわけではないということですね。

カラスの種類の違いや鳴き声については、こちらの「カラスの鳴き声の種類・うるさいのには意味がある?」もご確認ください。カラスの違いについて、より詳しくご説明しています。

カラスの繁殖期

次にカラスのヒナに遭遇しやすい時期のご紹介。カラスは一年中日本全国にいる野鳥ですが、ヒナも一年中見かけるわけではありません。繁殖期の春から夏にかけて、主に4月前後から8月前後の半年くらいが、カラスのヒナに会いやすい時期です。

カラスはツガイ(夫婦)で巣を作って、3個から5個の卵を産んで育てます。カラスは人間と違って成長が早く、卵が孵ってから2ヶ月ほどで成長して巣立ちます。この巣立ちまでの短い期間がヒナで、巣立ち以降は成鳥ということになります。赤ちゃんであるヒナの期間が短いので、あまり人が目にする機会もありません。カラスの成鳥はよく見かけるのに、ヒナをあまり見ないのはこれが理由です。

カラスの巣

カラスは主に木の上や電信柱の上など、高いところに巣を作る習性があります。ですが稀に人家などの、人の目につくところに巣をつくることもあるようです。たとえば戸建てやマンションのベランダ、ビルなどの屋上など。多くは地面から離れた高いところに作られますが、巣が落下して道路や駐車場などに落ちていることもあります。

カラスの巣の材料は、主に木の枝など。ほかの鳥と比べても頑丈で、幾重にも枝を重ねて大きくなることが特徴です。また強度を増すために、ハンガーや針金を使うことでも有名。とくに都市部に生息しているカラスは、さまざまなものを使って巣を作っていきます。また頑丈さだけでなく、巣の中のヒナが快適に育つようにと、犬などのほかの動物の毛を敷くこともあります。

カラスの人への被害

カラスは一年中いますし、ゴミ置き場の問題や鳴き声などでたびたび人を悩ませます。ですがカラスの被害が輪をかけて大きくなるのが、ヒナのいる繁殖シーズンです。

繁殖期はカラスがヒナを守るために、凶暴化してしまいます。例えば人に対して「ガアガア」と大声で鳴き、威嚇してくる。低空飛行で飛んできて、人々を驚かせるなど。中には人の頭を足で叩いたりと、直接的な攻撃に出るカラスもいます。これはカラスの巣付近に侵入してきた外敵を、親のカラスが撃退しようとする行動です。春から夏にかけての間、カラスがやたらと襲ってくる。そう感じるときは、近くにカラスの巣があるということです。

カラスのヒナが落ちている理由

前置きが長くなりましたが、いよいよ本題。カラスのヒナが落ちていたときの対処法です。まずカラスのヒナがなぜ落ちるのか。また落ちてくるのかという理由をご紹介。多くの人はヒナを見ると、巣から誤って落ちてしまい、動けなくなっていると認識しています。こうなるとヒナが可哀想で、ついつい手を出してしまいたくなるもの。ですがこの認識は実は間違い。地面に落ちている多くのヒナは、巣立ち前の飛行訓練をしている最中です。

カラスのヒナは巣立ちが近くなると、空を飛ぶ練習をはじめます。いくら鳥だからといっても、生まれてすぐに空を飛べるわけではないのですね。ヒナは親鳥にエサをもらいながら空を飛ぶ練習をして、巣立っていくというわけです。もちろんはじめからうまく飛べるわけはないので、何度か失敗もしてしまいます。なかには地面に落ちてしまい、なかなか飛び立てずにいるヒナもいるわけです。

カラスのヒナを見たときの対処法

カラスのヒナが地面に落ちている場合、これは巣立ちの練習に失敗したものと思ってほぼ間違いはありません。なのでカラスのヒナを見たときは、なにもせずに放っておくことが一番です。なぜならヒナの近くには、親鳥がいるからです。

一見ひとりで寂しくしているようにも見えるヒナですが、親鳥は近くでヒナを見守っています。人の目にはわからないかもしれませんが、近くの家の屋根や電信柱、木などの少し離れたところでヒナの様子を見ています。このとき人がヒナに手を出そうとすると、親鳥も驚き慌ててしまいます。繁殖期の気性の荒いカラスだと、人を外敵と勘違いして襲ってくることもあります。また人を襲わなかったにしても、カラスにしたら可愛いヒナが誘拐されたということに。良かれと思ってやったことでも、カラスにすればいい迷惑になってしまいます。

またカラスは野生の動物ということもあり、ダニや雑菌を多く持っています。衛生的にも健康的にも、あまりいいものではないので触らないほうことにこしたことはありません。

カラスの巣を見つけたときの対処法

カラスはいろいろなところに巣を作るので、家の敷地内に巣を作られてしまうこともあります。この場合もヒナと同じく放置が一番なのですが、場所によってはなかなかそうもいかないことも。なによりカラスの巣はいろんな材料でできているので不衛生。そのまま放置し巣立ちを待つと、あとでダニなどの被害に悩まされることもあります。

そうしたときに頼れるのが、街の修理屋さんのような害鳥駆除業者です。こうした業者に連絡をすれば、自分の手を使わずにカラスの巣を撤去することができます。ベランダなどの手に届く場所ならともかく、屋根の上などではどうしても個人での撤去は難しいのでおすすめ。また適切に処置してくれるので、衛生面での悩みも解決します。

なにより注意したいのは、カラスなどの野鳥は個人が勝手に駆除してはいけない法律があります。巣の中に卵やヒナ、成鳥がいない場合は問題ないのですが、卵などがいるまま巣を撤去するのは、法律違反になってしまいます。なにより卵やヒナを処分するというのは、生き物ですのでどうしても気が引けますよね。街の修理屋さんであれば適切に処置を行い、自然に返すなども活動をしています。また見つけたヒナに対しても、ご連絡をいただければ適切に対応させていただきます。

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