コンセントが抜けないのは危険信号?原因と対策を徹底解説
いつも使っている冷蔵庫などの家電製品は、コンセントに電源プラグをさしっぱなしで使っていることがほとんどです。何年もさしっぱなしにしていた電源プラグをコンセントから抜こうとしても抜けなかった、そんな経験はありませんか?
ついつい力ずくで抜いてしまおうと考えがちですが、電気が通っているコンセントですから破損させると感電してしまうかもしれません。さらに、放置しておくと直らないどころか発火の危険性さえあります。どうしてコンセントから電源プラグが抜けないのか、合わせて、コンセントを使用する際に普段から気をつけておきたい対策も確認しておきましょう。
コンセントから電源プラグが抜けない。その原因は?
そもそも、電源プラグはコンセントから抜けにくい構造になっています。プラグの先には穴が開いていますが、この穴はコンセント内の突起に引っかかることで、プラグを抜けにくくしています。電源プラグがある程度、抜けにくいというのは正常なことなんです。
機能付きコンセントのロックがかかっている
電源プラグの脱落防止などのため、プラグをロックする機能がついたコンセントがあります。この抜け止めコンセントの場合、ロックを解除しないとプラグは抜けません。
高い位置についている照明用のコンセントや、給湯器など絶えず電源を供給することが前提となる製品にも、抜け止めコンセントを使用することが多いです。これは、通常のコンセントだとコンセントと電源プラグの間にすきまが生じる可能性があるからです。長期間すきまが生じているとそこにほこりがたまり、さらに湿気を含むことで電気が流れるようになり、漏電して火災にまで発展してしまうことがあります。
衝撃により変形した
コンセントに物をぶつけた、など衝撃を与えたくらいで電源プラグが抜けなくなることはあまりありませんが、電源プラグがコンセントにささっている状態で電源コードに引っかかり、コードを斜め方向に無理に引っぱってしまうと、プラグの変形につながります。
電源プラグの金属部分(接続部分)の変形は、軽度なものであれば手持ちのペンチなどの工具で修正することは可能でしょう。
熱によりコンセント内部でプラグが固着してしまった
コンセント本体は、電気が通る金属部分と絶縁樹脂でできています。コンセントが許容する値を超える電流が流れると、金属部分が熱を持ち発熱するので、そのまわりの絶縁樹脂が溶けてしまいます。溶けることによって変形し、コンセントの差し込み穴もゆがんでしまい、電源プラグが抜きにくい状態になっているのかもしれません。
過剰なたこ足配線や、電源タップの許容値を超えての使用など、ひとつのコンセントに大きな負荷がかかるような使い方をしないように、日ごろから注意しておきましょう。
コンセントから電源プラグが抜けない。その対処法は?
機能付きコンセントのロックを外す
ロック機能付きコンセント、抜け止めコンセントは、電源プラグを斜めにした状態で差し込み、時計回りに平行な状態まで回転させるとロックします。逆に抜くときは、通常の状態から反時計回りに電源プラグを回転させ、斜めになった状態で引き抜きます。
変形した電源プラグを交換
衝撃で変形してしまった電源プラグは、比較的簡単に交換できます。ホームセンターで補修用の差し込みプラグを入手できれば、あとはドライバーとニッパーがあれば作業は可能です。ただ、100Vの電気が通る部分の交換であり、そのプラグ内で導線どうしが触れていればショートしてしまいます。少しでも不安に感じるようであれば、是非、専門の業者さんに相談してみてください。
熱による固着に気づいたら専門業者に連絡する
電源プラグが抜けないと感じたら、まずはコンセント、電源プラグに異常がないか確認してみましょう。熱や衝撃による変形、変色がないようであれば、上下に動かしながら少しずつ引き抜いてみます。電源プラグを自力で引き抜くのが困難なようであれば、それだけコンセント内部や電源プラグの損傷が大きいということです。
これ以降は感電する危険があるので、分電盤(ブレーカー)で目的の遮断機を落として、電気を切ってからの作業となります。コンセントや電源プラグの交換も必要となってくるでしょう。さらに、そのまま放置すると発火する危険も十分に考えられます。ここは是非、専門の業者さんに相談することをおすすめします。
コンセントから電源プラグが抜けなくなることを防ぐ。その対策は?
電源タップの適正使用
「コンセントをさしっぱなしにせず、時々抜き差しする」と、言葉でいうのは簡単ですが、なかなか実行に移せる人は少ないかもしれません。そこでひとつ気をつけてほしいのはたこ足配線、電源タップの使い方です。
ひとつのコンセントから複数台に電源が供給できるので非常に便利な電源タップですが、もとはひとつのコンセントであり、その許容量もきまっています。一般家庭のコンセントが許容できる電流値は15Aです。もちろん電源タップにも許容量があり「合計1500Wまで」などと記載がしてあります。
許容量を超えて使用するとコンセントにも負荷がかかり、発熱する事態を招きかねません。電源タップにつないだ製品を全部一緒に使うことは少ないと思いますが、部屋ごとのブレーカーが落ちるなど電気の使い方にかたよりがある場合は注意が必要でしょう。
便利グッズを使ってみる
少しちがう視点ですが、電源プラグが抜きやすくなる便利なグッズがあります。「楽に抜けるアダプター」はつまみを押すだけでコンセントから楽にプラグ外せるという商品です。テコの原理により少しの力でも簡単に抜くことができるので、コンセントを抜き差しする頻度が多い家庭用の掃除機などにつけておくと、非常に効果的です。
まとめ
簡単には抜けない構造になっているコンセント、電源プラグですが、どうしても自力で引き抜くことができないようであれば、何らかの不具合によりコンセント内部に大きな損傷があることが考えられます。
コンセントから焦げたにおいがする、すでに発火したあとがある、ロック以外の理由で電源プラグが抜けないときは、早急に専門の業者さんに連絡しましょう。コンセント1か所の不良でも出張対応が可能ですので、是非、相談してみてください。
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