
漏電ブレーカーを交換するのに費用はどれくらいになるか紹介します
「最近ブレーカーの近くで変な匂いがする」、「たまにブレーカーから変な音がする」など気になったことはありませんか?
もしかしたらブレーカーの交換時期かもしれません。
普段の生活では電気を使えるのが当たり前なので、ブレーカーのことなんて気にしませんが、もし何か気になる症状があるようなら確認する必要があります。
この記事では、ブレーカーを交換するタイミングや交換にかかる費用について簡単に解説します。
漏電ブレーカーについて

電力会社から送られてきた電気は、電柱から引込線で家の中に入り『分電盤』で各部屋ごとに分けられます。
分電盤の中には主に3種類のブレーカーが入っています。
【ブレーカーの種類】
- アンペアブレーカー(リミッター)
- 主幹ブレーカー(主に漏電遮断器)
- 安全ブレーカー(配線用遮断器)
この中の主幹ブレーカーが主に『漏電ブレーカー』と呼ばれます。
なお、60Hzの地域ではアンペアブレーカーと主幹ブレーカーを兼ねている場合があります。
漏電が起こると電気を止める仕組み

漏電ブレーカーは漏電が起こると電気を遮断します。
電流は基本的に流れる量は変わらないはずですが、途中でどこかに漏れてしまうことを『漏電』と言います。
この電流の量の変化を察知して電気を遮断する仕組みです。
漏電ブレーカーがあることで、漏電による火災や感電を防ぐことができます。
漏電が起きるのは電化製品だけじゃない
漏電が起きる原因はさまざまです。
【主な漏電の原因】
- 電線・ケーブルの破損
- 電化製品に水がかかる
- コンセントとプラグの間のホコリ
もし漏電ブレーカーが落ちた場合は、できるだけ原因を探すようにしましょう。

漏電箇所の確認方法
- 安全ブレーカーをOFF
- 漏電ブレーカーをON
- 安全ブレーカーを順番ONにしていく
漏電している場所の安全ブレーカーを入れた時に漏電ブレーカーが落ちます。
漏電している場所の安全ブレーカーを切ったままにしておけば、他のブレーカーは入れても大丈夫です。
場所はある程度特定できるので、さらに原因を探しましょう。
原因が特定できない場合、ブレーカー自体の故障も考えられます。
分電盤やブレーカーなど、設備の点検や修理の必要があるかもしれません。
ブレーカー交換が必要な場合とは?

生活をしている上で、ブレーカーの交換が必要な場合があります。
故障が疑われる場合と、生活で使う電気の量が変化した場合です。
ブレーカーの状態がおかしい
ブレーカーが故障した場合は交換が必要です。
ブレーカーの寿命は約13年ですが、それ以上長く使っている家庭は多いかもしれません。
普段の生活に支障がなければ、わざわざ交換しようなんて考えないからです。
ブレーカーの調子が悪いとこんな症状がでます。
【ブレーカーの調子が悪い時】
- 発熱している
- 焦げ臭い
- 変な音がする
また、ブレーカーの上げ下げが多い場合も故障の原因になります。
契約アンペアを変えたい

生活していると電化製品は増えていきます。
分電盤を設置してから年月が経つと、
- エアコンやIHコンロなど電力の大きな電化製品を使いたい
- コンセントを増やしたい
などと思ってもできない場合があります。
できない理由は『契約アンペアが小さいから』です。
この場合は電力会社に連絡することで契約アンペアを変更することができます。

契約アンペアを変更する場合の注意点
契約アンペアの変更はいつでも可能ですが、いくつか注意点があります。
- 基本的に無料だが、電気工事が必要な場合は費用がかかる
- 契約アンペアが大きくなるほど、電気代の基本料金が高くなる
- 契約変更すると、その後1年間は変更できない
主幹ブレーカーから分岐した安全ブレーカーは、約20Aを超えると電気が遮断されます。
そのため家族の人数や、電力の大きい電化製品の数に合わせて契約アンペアを考えて配線を分け、安全ブレーカーを設置します。
逆に家族の人数が減ったなどの理由で、契約アンペアを減らすこともできます。
漏電ブレーカーを交換する費用はいくら?

もし漏電ブレーカーの調子が悪いとわかったら、まずは専門業者に調査してもらうことをおすすめします。
- 交換が必要な部分はどこなのか?
- 他の設備は問題ないのか?
- 費用はいくらかかるのか?
などを確認してもらいましょう。
実際に現場を確認しないと見積もりを出すことはできませんが、参考程度にかかる費用について解説します。
漏電ブレーカーの交換
まずはブレーカー本体の価格です。
- 漏電ブレーカーを交換する場合:約9,000円~20,000円
- 安全ブレーカーを交換する場合:約4,000円~6,000円
- 分電盤を交換する場合:約20,000〜50,000円
アンペアブレーカー交換の場合、ブレーカー本体は電力会社の負担なので基本無料ですが、設備の工事が必要な場合は費用がかかります。
作業費や処分費などもかかる

本体価格に加えて、別途作業費が約5,000円~30,000円くらいかかります。
この中には、出張費やゴミ処理費用なども含まれます。
業者や分電盤の設置環境などによっても金額が変わります。
意外と費用がかかると思った方も多いかもしれませんが、一度設置すれば普通に使って約10年は交換しなくて大丈夫でしょう。
気になる症状がある場合はまず相談することをおすすめします。
まずはどれくらいの費用になるか相談しよう!

ブレーカーの調子が悪い時はもちろんですが、だいぶ前に設置したままの場合も状態を確認してみましょう。
漏電ブレーカーを新しくすると漏電の反応が良くなり、安全性が高まります。
また、以前に分電盤を設置した時と生活環境が大きく変わっている場合も検討するメリットがあります。
現在の家族構成に合わせて契約アンペアを変更し、安全ブレーカーで分岐させることで、コンセントを増やしたり、200Vの電化製品を使ったりできるからです。
たまにアンペアブレーカーが落ちてしまう方も一度相談してみてはいかがでしょうか?
プロに頼んで見積もりを出してもらおう

電気は目に見えないため取り扱いに注意が必要で、素人がおこなうと危険です。
電気設備の工事をするには『電気工事士』という国家資格が必要です。
そのため時期によっては業者が忙しく、工事をしてもらうまで長く待たされる場合があります。
相談を受けてから調査して見積もりを出し、実際の工事までの期間を考えると早いに越したことはありません。
相談するのに費用はかかりませんので、お困りの方や気になる方はお気軽にお問い合わせください。