BSのアンテナの修理したい!自分で直すためのコツをプロが解説
「ある日突然テレビが映らなくなった」「まだテレビを購入したばかりなのに映像の写りが悪くなってしまった」このような事態に悩まされている人はいませんか?
テレビにトラブルが起きた際、原因はテレビ本体にあると考えがちです。しかし、実際に考えられる原因はさまざまです。テレビアンテナのほうに問題が起きている可能性もあるのです。そのためテレビの買い換えを検討する前に、1度BSアンテナを確認してみましょう。
「地上デジタル放送は見られるけどBS放送だけ映らない!」
「BSアンテナって自力で直せるの?」
この記事では、上記のような悩み・疑問を持つ方へ向けて、BSアンテナを自力で直すコツや、自力での修理が難しい状況の具体例、修理の費用相場などについてご紹介します。
まずアンテナの種類を確認する
アンテナの種類によって不具合の原因は異なります。
修理の際にも、事前にアンテナの種類が分かっていた方が、見積りや修理などがスムーズに対応できます。
大きく分けて、テレビアンテナには2種類のタイプがあります。1つは地上デジタル放送受信用の地デジアンテナ(正式名称:UHFアンテナ)という種類。
もう1つは、衛星放送受信用のBSCSアンテナです。それぞれに使われているアンテナの特徴を以下でご紹介します。
地デジアンテナ
八木式アンテナ
八木式アンテナとは、テレビアンテナのなかで最も普及しているもので、魚の骨のような形をしているのが特徴です。
電波の受信感度も他のテレビアンテナに比べると随一です。
屋根の上に設置されていることがほとんどで、そのためか他のアンテナに比べて天候の影響を受けやすく、倒壊などのトラブルが多いです。
デザインアンテナ
デザインアンテナは、別名平面アンテナとも呼ばれます。
屋根の上ではなく、ベランダなどに設置するタイプのテレビアンテナです。
「家の景観を守りたい」といった声から、次第に需要が高まっていき、今では八木式アンテナからデザインアンテナに交換する方も多いようです。
室内アンテナ
室内アンテナには主に2種類あり、机や出窓などの台の上に置く卓上アンテナ、室内の壁などに設置するペーパーアンテナがあります。
屋外に設置するタイプと違い、室内で簡単に設置できますし、大きさも小さいものでは手のひらサイズのものもあります。
BSCSアンテナ
BSCSアンテナは、上記の地上波デジタル放送受信用のアンテナと違って、BSデジタル放送やWOWOWなどの衛星放送を受信するためのアンテナです。
また、こういった衛星放送や通信用のアンテナを、「パラボラアンテナ」と言い、特徴的なお皿のような形をしています。地デジアンテナが電波塔に向けて設置するのに対して、BSCSアンテナは衛星に向けて設置します。
BSアンテナ修理のポイント
はじめに、BSアンテナを修理する前に確認するべきことを以下にまとめましたので、ご一読ください。
まずは状況把握から
もっとも大切なことは状況確認をすることです。
BSテレビが映らなくなってしまった原因が、何にあるかを確かめましょう。
・テレビ本体にエラーコードが表示されている
・テレビ本体に映像が映らないものの、何も表示されていない
・BSアンテナに何かしらのトラブルが起きたことが考えられる(悪天候など)
・テレビを視聴するためにブースターを使っている
上記のように1つずつテレビ周りの状況について再確認してみると、ある程度テレビが映らなくなった原因が見つけやすくなりますよ。
自分で直せるものもある
テレビが映らないトラブルのなかには、自分の力で直せるものがいくつかあります。
ブースターの電源が入っているか確認!
衛星から受信した電波をテレビ映像として視聴するために、ブースターが使われています。そのためブースターの電源がしっかりと差し込まれているかどうか確認してみましょう。差し込まれてるのに動かない場合、ケーブルが劣化していたり、なかで断線してしまっていたりする可能性が考えられます。
テレビからエラーコード(E101)が出ている
テレビにエラーコード(E101)が表示されている場合は、B-CASカードに何かしらトラブルが起きているケースが考えられます。B-CASカードはテレビの側面やビデオデッキの前面に差し込まれていることが多いので、蓋を開けて確認してみます。間違った方向で差し込まれていたり、差し込みが甘かったりする場合は正しい位置になるように直しましょう。
自分で難しいものとしては……
BSテレビが映らない理由のうち、自力で直すのが難しい原因として以下の4つが挙げられます。
BSアンテナの向きがおかしい
悪天候や強風の影響でBSアンテナの向きが変わってしまい、電波が正しく受信できなくなっているパターンです。
BS放送は地上デジタル放送とは違い、衛星からの電波を受信して視聴しています。そのため、少しでも角度がずれてしまうと、電波が受け取れなくなってしまいます。
BS用のパラボラアンテナは、細かく仰角や向きを調整しなければなりません。何度も高所へ上がって確認する必要があるので、業者に任せたほうが安心安全に復旧できるでしょう。
テレビからエラーコード(E202)が出ている
テレビにエラーコード(E202)が表示されている場合、アンテナやケーブルに原因があると考えられます。
・チャンネル設定をやり直す
・ケーブルやブースターを見直す
・B-CASカードを入れ直す
上記の方法を試しても改善せず、エラーがずっと表示される場合は詳しい点検や高所作業が必要になる可能性もあるため、早めに業者に依頼してみることをオススメします。
テレビのエラーコード一覧
そのほかにも、テレビに表示されるエラーコードは様々あります。以下に、テレビのエラー時に表示される、エラーコードの一覧をまとめました。エラーが表示された場合、どのような対応をすればよいのかの参考にしてください。
エラーコード | エラーメッセージ | 対応 |
---|---|---|
E100 | B-CASカードが未挿入です。 | B-CASカードを挿入してください。 |
E101 | ICカードが読み取れません。正しく挿入し直しても改善されない場合は、ご覧のチャンネルのカスタマーセンターへ連絡してください。 | B-CASカードと本体の接触部にゴミが付着しているか、B-CASカードが正しい方向に挿入されていない可能性があります。正しく装着しても改善されないときは、B-CASカスタマーセンターにご連絡ください。 |
E102 | このカードは使用できません。正しいICカードを装着してください。 | B-CASカード以外のカードが装着されている、カードIC(集積回路)部の汚れ、破損の可能性があります。正しく装着しても改善されないときは、B-CASカスタマーセンターにご連絡ください。 |
E103 | このカードは契約されていません。ご覧のチャンネルのカスタマーセンターへ連絡してください。 | 契約されていない番組を選局しています。チャンネルを変更してください。 |
E200 | 放送チャンネルではないため、視聴できません。 | 放送されていない番組を選局しています。チャンネルを変更してください。 |
E201 | 低階層映像に切換わりました。 | 雨などの影響により、電波が弱くなったため、引き続き放送を受信できる低階層映像に切換えました。画質、音質などが少し悪くなり、音楽情報が表示できないこともあります。 |
E202 | 信号が受信できません。 | アンテナからのケーブル・コネクターの接続を確認してください。 |
E203 | 現在放送されていません。 | チャンネルを変更してください。 |
E204 | このチャンネルはありません。 | チャンネルを変更してください。 |
E205 | 視聴条件によりご覧いただけません。 | 契約していない番組を選局しています。チャンネルを変更してください。 |
E209 | 衛星アンテナケーブルがショートしています。アンテナとの接続を確認して電源を入れなおしてください。 (チャンネル表示部には“Err”と表示されます) | BS・110°CSアンテナ線がショートしています。本機の電源を切り、ショートの原因を取除いてから、電源を入れ直してください。 |
E400 | データが受信できませんでした。 | 別のチャンネルに変更した後、再度データの受信できなかったチャンネルを選局してください。 |
E401 | この受信機では、データを表示できません。 | 本機ではデータ放送の種類によっては、表示できないものがあります。 |
E402 | データの表示に失敗しました。 | 別のチャンネルに変更した後、再度データの受信できなかったチャンネルを選局してください。 |
テレビにノイズが出る
テレビにノイズが走っていたり映像が乱れてガビガビになってしまう場合は、電波が充分に届いておらず電波不足に陥っている可能性もあります。
その場合は受信した電波を増強し、映像を改善するブースターと呼ばれるアイテムを取り付けると改善する場合があります。
アンテナが曲がった、折れた、倒れた
外的な要因でアンテナ事態が壊れてしまった場合も、テレビが映らなくなってしまいます。
その場合は時間経過で映像が復活する可能性がきわめて低いですし、そもそも漏電や感電などの原因にもなってしまいます。
アンテナに破損が見られるときはむやみに触らず、専門業者を頼るようにしましょう。
テレビアンテナ修理の費用相場
一般的にアンテナ修理は、修理業者などが修理を行いますが、その場合の費用相場は、10,000円前後だと言われています。
アンテナ修理に含まれる作業内容としては、
- アンテナ本体やアンテナを固定している器具の交換・調整
- 暴風雨などによってずれてしまったアンテナの方向調整
などです。
その他、アンテナの場所移動や撤去の場合などは、別途料金が発生することがありますので、業者などに依頼する際はしっかりと見積りをしてもらった上で、依頼するようにしましょう。
アンテナはいろいろな要因で壊れる
実は、テレビアンテナは台風被害だけに限らず壊れやすいものでもあります。
屋根の上にあるため天候被害を受けやすい
アンテナは屋根の上にあるので、台風の時でなくても強風や雨などといった天候被害を一番に受けやすい環境に設置されています。
そのため、少しずつアンテナが劣化していっていても、気付かずに過ごしている可能性も充分にあるのです。
強度が高いわけでもない
アンテナは高いところに立っていますが、対応できるように強度がしっかりとしているのかというと、実はそういうわけではありません。
設置したばかりの頃はしっかりと固定してあったとしても、サビやボルトの緩みが少しずつ生じてきます。
なので、専門の業者に設置してもらったから大丈夫と思っていても、いざ点検してみたら強風が吹いたら倒れてしまいそうなぐらいに経年劣化が進んでいたというケースも珍しくはないのです。
テレビアンテナは決して壊れにくいものではなく、むしろとてもデリケートなものだと知っておいた方がいいでしょう。
アンテナ修理には火災保険が適用される?
台風のせいでテレビアンテナが壊れてしまった場合、自費で直さなくてはならないのでしょうか。火災保険が適用される場合、されない場合などのケースを見ていきましょう。
風災保障があるため安く修理できる
余り聞き慣れない言葉かもしれませんが、火災保険の中には「風災補償」というものを適用できる場合があります。台風の強風でアンテナが倒れてしまったり、折れてしまった場合に適用できるケースが多いです。
「風災補償」の対象になると判断されれば自己負担金なしでテレビアンテナの修理を行うことができます。ただし、加入している火災保険の内容によっては条件に合わない場合もあるので注意が必要です。保険会社に問い合わせてその判断を委ねましょう。
また、普段からテレビアンテナの点検や保険内容をチェックしておくと、いざという時に助かります。「風災補償」が適用できるかどうかなどを事前に確認しておくとよいでしょう。
場合によっては適用されない
「風災補償」を適用させるには、台風による被害ということが明確でなくてはいけません。台風がきっかけでアンテナが壊れたり倒れたのだとしても、経年劣化をしていたと見なされたら補償の対象にならないこともあるのです。
自分のケースは台風にいる破損か、経年劣化による破損なのか判断が付かない場合は、業者を頼ってみてください。
アンテナの修理はプロに頼もう!
テレビが映らなくなってしまう原因はさまざまなことがわかりました。
B-CASカードやケーブルのチェックで改善すればいいのですが、やはりどうしても大きな修理が必要になる場合もありますよね。
とくにアンテナ工事ともなると、知識や経験が少ない人が無理に挑戦すると思わぬ事故につながる可能性もあります。そういうときは、修理のプロに頼んでみるのはいかがでしょうか。
アンテナの不具合は早めに対応しよう
街の修理屋さんでは、アンテナの修理や点検作業もお受けしています。
全国各地の拠点があり、年中無休で夜まで対応可能ですので、ご依頼いただいてからお待たせすることなくすぐに駆けつけます。
自力で直せないアンテナの不具合が原因で好きな番組を見逃してしまう、なんてことがあったら悲しいですよね。
街の修理屋さんでは、「平日の仕事が終わってから来てほしい」などのリクエストに沿うこともできるので、メールやお電話から気軽にご連絡くださいね。
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