換気扇フィルターで掃除の時間も電気代も変わる?最新事情を徹底解説!
換気扇フィルターと聞いて、何を想像しますか?
お風呂やトイレの換気扇のフィルターもありますが、真っ先に思い浮かぶのはキッチンの換気扇ではないでしょうか?
揚げ物のあとや日々の料理により油汚れが付着する換気扇のフィルター。
あんなに汚れやすくて掃除しづらいもの、どうしてついているんだろう?と疑問に思うこともあるかもしれません。
換気扇のフィルターをいっそのことつけない方がいいと思う方もいるかと思います。
そこで今回は、換気扇のフィルターについて解説しますね。
フィルターの役割
換気扇は、奥でシロッコファンやプロペラファンなどが回ることで空気を吸い込み外に出しています。
この換気扇が空気を吸い込むときに、キッチンなら空気中に煙に交じって飛んだ小さな油(油煙)、その他にホコリや空気中のゴミなども一緒に吸い込みます。
そうした汚れやゴミをそのまま吸い込まないように、一度キャッチするのがフィルターの役割です。
奥のファンやモーターにゴミがつくと動きに支障が出ますし、掃除がしづらくなります。だからこそ、フィルターでゴミや汚れをガードしているんです。そのため、換気扇にはフィルターが必要です。
そんな役割のフィルターは、汚れやすいのも当然ですね。
フィルターの交換
仕組み上どうしても汚れやすいフィルターは、こまめに交換か掃除することで綺麗な状態を保ちます。特に、金属フィルターの上から被せる不織布の使い捨てフィルターなどは、汚れ始めた時点で交換した方が良いでしょう。
油やホコリで汚れたフィルターは、換気扇の通気性を阻害します。余計な負荷のかかった換気扇は本来の換気機能を充分発揮できず、余計な電気代がかかってしまいます。
フィルターはこまめに交換か掃除することで、電気代の節約にもなるということです。
換気扇の種類
換気扇のレンジフードにはブーツ型、スリム型、フラット型があります。
それぞれにフィルターはついていますが、設置位置が異なります。
ブーツ型の換気扇フィルター
ブーツ型の換気扇は、一般家庭で最もスタンダードな台所換気扇です。
ブーツのような深く広いカバーの奥に、金属製のフィルターが斜めに取り付けられています。このフィルターは簡単に取り外しができるので、このまま使用して汚れたら洗うという使用方法の方もいらっしゃいます。
ただ、頻繁に洗うには位置も高く大変な手間なので、不織布などでできた使い捨てのフィルターをこの金属製フィルターの上にかぶせる方が多いでしょう。
使い捨てフィルターには、テープや磁石で上から張り付けるタイプ、外した金属製フィルターにかぶせる袋状のタイプ、金属枠に直接取り付けるタイプと様々です。
最もスタンダードな形であるため、市販されているフィルターも、このブーツ型に対応したものは種類が豊富です。
無地のものだけでなく、カフェの壁紙のようなオシャレなデザインのフィルターも販売されています。
フラット型の換気扇フィルター
フラット型の換気扇は、ブーツ型などの大きいレンジフードが取り付けられない場所に設置されるタイプです。全体的に高さは低く、前へ飛び出す部分も少ないため、文字通りフラットな換気扇です。天井が低い場所などスペースを選ばずに設置できるため、単身世帯用の住宅などで見かけることが多いでしょう。
フィルターは天井に対して水平に設置されます。使い捨てフィルターなどの場合は、フラット型用のフィルターを、吸い込み口全体を覆うように設置することになります。
フィルター部分の形状はスリム型と似ているため、同じ大きさのスリム型用フィルターを利用することも可能です。
全体的にコンパクトなので、位置が高くて大変なこと以外は、あまり手間もかからずにフィルター設置できます。
東洋アルミの浅型レンジフードカバーは、ドン・キホーテなどの量販店でも売られており、手間のかからなさと使いやすさから人気です。
スリム型の換気扇フィルター
フラット型よりも薄く見えるスタイリッシュなデザインのレンジフードです。壁から少し飛び出した部分は物を乗せることもできるため、小さめの観葉植物やインテリアを飾る方もいらっしゃいます。掃除もしやすいので、飾った小物を退かして雑巾で拭くだけで綺麗になります。
吸気口もスリムで薄く、多少油などの汚れが付着しても雑巾で拭けばすぐにきれいになります。しかし設置位置も高く、天井と水平になっているためこまめな拭き掃除も手間ではあります。その手間を解消するのは、スリム型レンジフード用の使い捨てフィルターです。
スリム型レンジフードには、吸気口に整流板という板が取り付けられていることが多いです。そのため、使い捨てフィルターもこの整流版の上から取り付けることになります。シールや磁石で直接貼り付けるタイプが多く、取り換え時もフィルターを外して新しいものと取り換えるだけで完了です。
東洋アルミのレンジフードカバーは、スリム型のレンジフードもしっかりカバーできるタイプです。貼り替えだけで簡単にきれいになるうえ、シールと磁石で簡単に貼り付けできる点が人気の商品です。
換気扇フィルターの種類
換気扇の形状に合わせてフィルターを選ぶ必要はありますが、そのフィルターの素材も様々です。ここではフィルターの種類について解説します。
使い捨てのフィルター
市販のフィルターでスタンダードなものです。
ネット通販やホームセンターなどだけでなく、ドラッグストアやスーパーなどにも売っています。汚れたら外して捨てて、新しいものを取り付けるだけなので掃除が楽になるという特徴があります。汚れの吸着具合や交換頻度、値段については素材や種類により異なります。
不織布のフィルター
換気扇についている金属フィルターの上から取り付けたり、換気扇に直接貼り付けたりして使用するフィルターです。
汚れたら燃えるゴミに捨てて、新しいものと取り換えるだけなので手入れも簡単です。
素材や使いやすさ、機能によって値段に差はありますが、スタンダードなだけあって一番安価です。
インターネット通販の他、家電等の量販店、ドラッグストア、スーパー、コンビニ、100円均一ショップ、雑貨屋、家具屋、ホームセンターなど、比較的どこにでも売っています。
汚れてくると空気の吸い込みが悪くなったり、引火しやすくなったりといったデメリットもあるためこまめな交換を推奨します。
ガラス繊維のフィルター
ガラス繊維は「ガラス」とつきますが、窓ガラスやコップなどのようなガラスとは異なります。ガラスを細い糸のような繊維状にしたもので、手触りはふんわりした厚手の布やシート状の綿に近いです。厚みのある不織布を想像すると分かりやすいかもしれません。
目が細かいので油やホコリ、汚れやゴミを集めてしっかり捕まえることができます。不織布タイプと比べつまりなど起こしづらい特徴があり、不織布より交換頻度は少なく長く使えます。しかし元々厚みがあるため、最初から吸い込みが少し悪いという一面もあります。
素材がガラスであるため、引火しづらいです。そのため、火力の高い中華料理をよく作る場合、フランベや煮切りなど炎の上がる調理法をよく用いる場合などは、ガラス繊維フィルターや金属フィルターを使用した方が良いでしょう。
再利用できる(使い捨てしない)フィルター
アルミなど金属で作られており、洗って何度でも再利用できるフィルターです。
基本的にはレンジフードに備え付けでついているため、新たに購入する必要はありません。
長年汚れを放置して落ちなくなってしまったり、さびや腐食が起きた場合にのみ交換するという方も多いでしょう。
また、水洗いで簡単に汚れが落ちるような作りの金属フィルターもあります。備え付けの金属フィルターは汚れが落ちづらい場合などに機能性の高い金属フィルターに変えることもあります。その際は、必ず設置場所のサイズをきちんと計測してから購入しましょう。サイズが少しでも大きければ入らず、小さいとはまらずに落下する恐れがあります。
フィルターのデメリット
フィルターは換気扇内部の汚れを防止するためにも必要なものですが、デメリットもあります。
例えば、不織布のフィルターは安価で使い捨てできるというメリットがある一方で、目詰まりしやすく引火しやすいというデメリットもあります。
ガラス繊維のフィルターは引火しづらく安全で汚れたら捨てて交換できるという安全と手軽さのメリットがあります。一方で、不織布に比べ高価になる点や、厚みがあり吸い込みが悪いというデメリットもあります。
金属フィルターは、金属なので引火せず、洗えば何度でも使えるのでエコな上に経済的というメリットがあります。しかし、交換用の金属フィルターは使い捨てフィルターよりも高価です。さらに、使い捨てではないということは汚れるたびに外して洗わないといけません。エコですが手間がかかるというデメリットもあります。
どのタイプにしても一長一短で、メリットもあればデメリットもあります。ご自身や家族の生活スタイル、作る料理の内容などによって選ぶと良いでしょう。
換気扇のフィルター掃除は3ヶ月に1回
換気扇のフィルター掃除の頻度は3ヶ月に一度がおすすめです。なぜならば、換気扇のフィルターは油汚れが付きやすいからです。油が付いたままになっていると困ることが起こります。
・においや煙が充満する
・エアコン内やキッチンが汚れる
・故障の原因になる
・害虫が発生する
・電気代がかかる
・火災の発生
これらのトラブルを起こさないためにも、お掃除を怠らないようにしましょう。
換気扇トラブルの事例
こちらは、実際に起こった換気扇トラブルの事例です。店舗を営むお客様からの連絡です。
2ヶ月前から聞こえる「キイキイ」という油が切れたような音があるため、原因を調べました。
その結果、お店に取り付けたファンのモータから異音がしていたとわかりました。換気設備は、厨房のフードからダクトで外に出した形になっています。
経年劣化で汚れが蓄積されていたためとわかり、ご相談のうえ、交換することになりました。
掃除嫌いな人こそ換気扇交換がおすすめ
「どれも一長一短だし結局こまめに掃除しなきゃいけないのは面倒だな……」
そんな風に思う方もいらっしゃることでしょう。
そもそも換気扇はコンロの煙などを吸い込む以上、必ず高い位置に設置されます。
高所の掃除とフィルター交換をこまめに行うのは大変ですよね。
そんなときには、いっそ換気扇そのものを交換してしまうのも方法のひとつです。
最新機種の換気扇は、極力掃除の手間を減らした便利な機種もあるんですよ。
例えば、パナソニックのDWシリーズは、自動で油汚れを落とす自動洗浄機能がついています。こうした機能付きの換気扇に交換すると、ボタンひとつで換気扇自身が自分で自分を掃除してくれるので手間が減りますよ。
なお、換気扇の交換は電気工事士の資格が必要です。工事士の資格がないと設置や取り外しができないので注意してくださいね。
街の修理屋さんでも換気扇交換は承っております。便利な機能のある換気扇、掃除が楽な換気扇に交換したい時はぜひご連絡ください。
※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。