換気扇はつけっぱなしにしていい?メリットや電気代も解説します
換気扇をつけっぱなしにしていると電気代がどのくらいかかるか心配。
そんな方に向けてこちらの記事では、換気扇を24時間つけっぱなしにしたときにかかる電気代を場所別にご紹介します。
キッチンやお風呂場、トイレの換気扇を24時間換気状態にしたときには、このくらいの費用がかかるので参考にしてみてください。
場所ごとの換気扇電気代一覧
まずは場所ごとの換気扇の電気代をご紹介します。
設置状況などによっても異なりますが、アパートにある換気扇を例としたときに、キッチン、トイレ、浴室のそれぞれの電気代を1時間、24時間、1ヶ月、1年つけっぱなしにした場合は、おおよそこのくらいの電気代がかかるでしょう。
キッチンの換気扇
消費電力 | 約10Wから30W |
24時間使用の場合(1日あたりの消費電力) | 約0.24kWhから0.72kWh/日 |
24時間使用の場合(1日あたりの電気代) | 約1日あたり10円から30円※使用電力や電気料金による |
1ヶ月使用の電気代 | 約300円から900円 |
1年使用の電気代 | 約3,600円から10,800円 |
トイレの換気扇
消費電力 | 約5Wから15W |
24時間使用の場合(1日あたりの消費電力) | 約0.12kWhから0.36kWh/日 |
24時間使用の場合(1日あたりの電気代) | 約1日あたり5円から15円 |
1ヶ月使用の電気代 | 約150円から450円 |
1年使用の電気代 | 約1,800円から5,400円 |
浴室の換気扇
消費電力 | 約15Wから45W |
24時間使用の場合(1日あたりの消費電力) | 約0.36kWhから1.08kWh/日 |
24時間使用の場合(1日あたりの電気代) | 約1日あたり15円から45円 |
1ヶ月使用の電気代 | 約450円から1,350円 |
1年使用の電気代 | 約5,400円から16,200円 |
キッチンの換気扇を24時間つけっぱなしにしたままの状態が最も電気代がかかりますので、極力キッチンの換気扇はこまめに消した方がお得です。
その反面、浴室の換気扇はつけたままにしていてもそこまでの電気代はかかりません。
湿気が多くカビが生えやすい場所でもありますので、換気扇はつけたままにした方が衛生的には安心できるでしょう。
換気扇をつけっぱなしにしておくメリット
ここからは換気扇をつけっぱなしにしておくことで得られるメリットを解説します。
換気扇を24時間つけたままにしておくと、こんな利点があるでしょう。
室内の空気がクリーンになる
換気扇をつけておくと室内の空気を循環し、常に外の空気に入れ換えられるため、クリーンな環境で過ごせます。
ハウスダストなどに弱い方をはじめ、花粉が酷い時期なども窓を開けておくのとは異なり、換気扇であればフィルターを通じて空気の入れ換えが出来るため花粉症の方でも安心です。
湿気やにおいを排除できる
キッチンや浴室などはとくに湿気やにおいが籠もりやすいので、換気扇をつけたままにしておくことで余分な湿気や籠もった臭いを換気できます。
調理時やシャワー後に換気扇を使用すると、より換気効果が高まります。
油料理などをするときなど換気扇をつけることは必須と言っても過言ではありません。
臭いや湿気がこもりやすいタイミングではしばらく換気扇をつけっぱなしにした方が良いでしょう。
室内温度を調整する
換気扇は室内の温度を快適に保つ為にも一役買っています。
夏場にはこもりがちな熱気を、冬場には室内に入り込んだ冷気を外気と入れ替えることで、室内のこもった空気を換気し、温度を適切に保つ効果があるでしょう。
アパートなどはとくに窓を一箇所開けているだけでは空気の入れ換えが上手く行かないことが多いため、窓を空けた上で換気扇をつけると部屋全体の空気の入れ換えがスムーズに行われ、室内温度を調整するのに一役買います。
結露の防止でカビ対策
換気扇を使うことでこもりやすい余分な湿気を外に排出し、カビや結露の発生を防ぎます。
特に浴室など湿気の多い場所では換気扇をつけたままにしておかないと黒カビなどがすぐに大量発生する可能性があるので注意が必要です。
また、お風呂以外にもキッチンやトイレ、窓際などは湿気が溜まりやすくカビが生えやすい場所で換気扇をつけっぱなしにすることをオススメします。
理由としては、屋内と屋外の気温差により、冬には結露することもあります。結露するとカビが生えやすくなるので、換気扇の24時間換気システムをオンにすることで湿気を溜めないようにしましょう。
エネルギー節約効果
換気扇をつけたままにしておくと、普段から室内の空気がクリーンな状態を保てます。
冷暖房をつけたときにも効率良く室温を快適に出来ますので、結果としてエネルギーの節約に繫がるでしょう。
トータルで見たときに電気代を節約したい方、エネルギー消費量をできるだけ減らしたい方は、換気扇をつけっぱなしにすることをおすすめします。
つけっぱなしにしておくデメリット
ここからは反対に、換気扇を24時間つけっぱなしにしておくデメリットを解説します。
騒音が気になる
換気扇によっては稼動すると大きな音が出てしまい、眠れないほどの爆音が鳴り響くなどの騒音被害が発生する可能性があるでしょう。
特に古い換気扇や取り付けがきちんと出来ていない換気扇の場合はこちらが発生する可能性がありますので、換気扇の取り替えやメンテナンスを検討するべきでしょう。
また古い換気扇ではなくとも異音や変な臭いがする場合、換気扇本体に何らかの故障が発生している可能性があります。
そのまま利用し続けていると換気扇が故障するだけではなく、火災に繫がる可能性が高いので、出来るだけ早くプロに相談することが大切です。
エネルギー消費が激しい場合がある
換気扇をつけっぱなしにしていると、当然ですが換気扇のエネルギーは消費しています。
古い換気扇の場合はとくに、上記の平均的な電気代よりも電気代がかさむ可能性があることを頭に入れておきましょう。
ただし、近年の省エネ型のモデルはエネルギー消費が抑えられているタイプが多いため、つけっぱなしにしていてもそこまで問題はありません。
つけっぱなしにすることを検討している場合は出来れば早い段階で省エネタイプの最新式換気扇に交換することをおすすめします。
設置にはスペースが必要
換気扇を設置するためには一定のスペースが必要です。
換気扇をこれから取付けるご家庭の場合、設置場所や形状によっては取り付けが難しい場合があるでしょう。
現在換気扇がついていないご家庭の場合は、換気扇を設置するスペースがついているかどうか確認してから設置するか決めましょう。
キッチンにレンジフードなどの大型換気扇を取付けることを検討されている方は特に、設置する際に思っているよりも広範囲のスペースが要りますので注意が必要です。
メンテナンスが必須
換気扇は長時間運転を続けると、ホコリや汚れが蓄積しやすくなります。
定期的な清掃やメンテナンスをしないと故障しますので、その点は注意が必要です。
1ヶ月に1回はフィルターの掃除を行う他、換気扇が劣化しやすくなりますので、こまめに消している場合に比べると換気扇本体を早めに交換する必要があるなど、何かと手間がかかるでしょう。
つけっぱなしの換気扇はエアコンとの相性が悪い
換気扇をつけっぱなしにすると、エアコンの暖気や冷気が外に逃げやすくなります。
換気扇の設置箇所によってはエアコンを普段よりも強く稼働させる必要があるため、電気代が増える可能性があるでしょう。
劣化しやすくなる
つけっぱなしにしていると、当然劣化も早くなります。
パーツが摩耗し異音がしやすくなる可能性が高いので、その際は専門家に確認してもらい必要であれば交換も検討しましょう。
このように換気扇をつけっぱなしにしておくことで得られるメリットもありますが、その反面、設置場所や使い方によってはデメリットもありますので、メリットとデメリットを比較した上でつけっぱなしにするか検討する事が大切です。
換気扇の電気代節約方法
ここからは、24時間換気扇をつけっぱなしにしていても電気代を節約するためのコツやポイントを解説します。
ちょっとのポイントを押さえるだけで電気代を半額以上節約できるケースもあるため、できることからはじめてみて下さい。
フィルターを定期的に清掃する
フィルターが汚れていると換気扇の稼動効率が減少し、余計なエネルギーを使うことになります。
換気扇はできれば1ヶ月~2ヶ月程度でフィルターを掃除し、換気扇への負担を最小限に抑えましょう。
またフィルターは破けたり汚れがどうしても落ちなくなったタイミングで早めに取替えることも大切です。
傷んだ状態のフィルターを無理して使っていると、充分に換気効果を得られないことはもちろん、破けたフィルターが換気扇本体に支障を及して換気扇の故障に繋がる場合があるため注意しましょう。
使用する際には閉め切る
換気扇を使用する範囲を最小限に留めることで、エネルギー消費を抑えられます。
トイレや浴室、キッチンなど換気扇を利用する際には出来るだけ扉や窓などを閉め切り、空気を綺麗にしたいところのみに換気扇効果が行き届くようにしましょう。
最新の換気扇に買い替え
エネルギー消費の抑えられる換気扇に買い換えることで、電気代を節約できる場合があります。
古い換気扇を利用している場合は特に、最新の換気扇に買い換えるだけで半額以上電気代を抑えられるケースもあるでしょう。
最新の換気扇に交換する際は電気工事が必要になりますので、プロに依頼するのがおすすめです。
自分で買い換えて交換をする方もいますが、換気扇の故障などの大きなトラブルに繫がる可能性もあるため高く付いてしまう可能性があります。
電力会社やプランの再確認
契約している電力会社や電気プランの見直しを行うことも電気代節約には欠かせません。
電気会社は数多くありますので、出来るだけお得に使えるプランを選びましょう。
利用する時間帯によってプランを変えている会社もあれば、ネットやテレビなどとセットで利用すると結果としてお得になるプランを用意している電気会社まで、さまざまな電気会社があります。
まずは色々なプランを比較して、結果として最も料金を抑えられる会社を選ぶといいでしょう。
換気扇から害虫の侵入を防ぐ対策方法
換気扇からゴキブリなどの害虫が侵入する被害が発生することもあります。
ここからは換気扇からゴキブリや虫などを侵入させないためのポイントをご紹介します。
換気扇をつけっぱなしにする
換気扇をつけっぱなしにしていると物理的に虫は入ってこられません。
特にトイレの換気扇などはつけたままにしておかないと、すぐにコバエなどの害虫が湧いてしまう可能性があります。
換気扇をつけっぱなしにしておくと、小さな虫の侵入も防ぎやすくなるでしょう。
換気扇にフィルターをつける
物理的に侵入を防ぐ方法としてこちらもおすすめなのが、換気扇にフィルターを付ける対策です。
フィルターは目が細かいので、換気扇をつけていなくとも虫は侵入できません。
換気扇の効果を高める働きもありますので、フィルターがついていないご家庭は設置を検討するといいでしょう。
換気扇が回っているだけではゴキブリが侵入できる?
フィルターがついておらず、換気扇を回したままだけでは、ゴキブリ侵入対策としては不十分です。
基本的に換気扇をつけたままであれば物理的にゴキブリは侵入しにくいですが、まれに小さなゴキブリなどが隙間を縫って侵入してくることがあります。
できればフィルターを設置しておくと共に、換気扇本体をこまめに掃除することで、ゴキブリのエサとなる汚れを無くせますので、定期的に清掃することが一番の防虫対策です。
本当に遭った換気扇トラブル!
ここからは、換気扇にまつわるトラブルについて解説します。
換気扇をつけたままにしておくとこのようなトラブルが起きるときもあるので注意が必要です。
換気扇によって起きた火事の事例
換気扇をつけっぱなしにしても滅多に火災トラブルが起きることはありませんが、決してゼロではありません。
独立行政法人である製品評価技術基盤機構が(nite)が換気扇の製品事故についてとりまとめた資料の中に、平成16年から20年の5年間に換気扇による事故が62件報告されています。
うち、換気扇からの火災によって建物が損害したケースは24件、うち2件は建物全焼に至るほどの重大事故になりました。
これらの火災の原因は、製品に最初から不備があった場合と、経年劣化により換気扇本体に発火要因が合ったケースがあります。
特に経年劣化が原因で発生する換気扇トラブルは実は少なくないため、経年劣化している換気扇はできるだけ早めに交換した方が安心です。
帰省する際に換気扇をつけっぱなしにしてしまった場合
基本的には換気扇を24時間つけたままにしても問題ありません。
そのため帰省をするため長期的に留守となる場合でもトラブルになることはほとんどありませんが、上記のように経年劣化による火災トラブルなどがいつ何時起きるかはわからない状況であれば、つけたまま留守にすることは危険と言わざるを得ないでしょう。
長期的に留守にする場合は特に、換気扇から異音などが発生しても気がつけません。
アパートなどの賃貸物件の場合は特に、万が一火災トラブルが発生したときに責任を問われる可能性もあるため、不安がある場合はつけたままにしない方が良いでしょう。
ただし、換気扇をつけずに帰省した結果、フィルターがついておらず害虫トラブルが発生したというケースもあるためその点は注意が必要です。
換気扇を消していく場合は必ず換気扇にフィルターをするか、何らかの対策をした方が良いでしょう。
換気扇関連で困ったらプロに連絡!
換気扇は24時間つけっぱなしにしたとしても、場所によってはそこまでの電気代がかかりません。
むしろつけっぱなしにしておいた方が結果としてエネルギー削減に繫がる場合もあるため、電気代を比べた上で換気扇をつけたままにするか検討するといいでしょう。
ただし、換気扇はつけたままにすることでトラブルが発生することもあります。
経年劣化が進んだ結果、異音がしたり変な臭いがしたりする場合など、何か換気扇で気になることがあれば、大きなトラブルに繫がる前に早めにプロへ相談しましょう。
そのまま放置すると、場合によっては火災などの大変な事態に繫がる可能性があります。
換気扇関連で困ったことがあれば電話相談を無料で行っている「街の修理屋さん」がおすすめです。
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※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。