エアコンの冷房が効かない! 冷えない! その原因と対処方法をプロが徹底解説

猛暑が続く夏に欠かせないのが、やはりエアコンの冷房機能でしょう。
しかし、「もしも猛暑の中冷房が効かなくなったら…」そう考えるととても不安ですし、熱中症など命に関わる危険もあります。

今回は、エアコンの冷房が効かなくなる原因とその対処方法についてはもちろん、冷房機能の仕組みがどうなっているのかなども交えてご紹介していきます。

エアコンの冷房機能の仕組みとは?

エアコン冷房機能の仕組み解説の図

そもそも、エアコンはどういう仕組みで冷たい風を送風しているのかご存じでしょうか。

エアコンは、室内の暖かい空気をエアコン内に吸い込み、それを冷たい空気に換えてから、再び室内に送り返す(送風する)という動作をしています。
ここで登場するのが、冷媒ガスというエアコンが機能するうえで、重要なものです。

ガスのイメージ画像

冷媒ガスとはフロン類のガスで、全てのエアコンに入っているものです。運転中は常にエアコン内を循環しています。

その役割としては、減圧器で減圧され低温の液体になった冷媒ガスが、室内機の熱交換器を冷やします。この時、部屋からとりこまれた空気中の熱を、熱交換器が奪います。
熱を奪われて冷たくなった空気は、再びファンによって部屋へと送風されます。
熱を吸収した冷媒ガスは、次に室外機の圧縮器へと運ばれて、圧力をかけることにより高温の気体となります。
その後、室外機内の熱交換器に送られる際に、ファンによって冷却されるため室外機から熱(温風)が排出されます。

冷房使用時に室外機から温風が出ているのは部屋からの熱が冷媒ガスに運ばれて排出されているのが、その理由です。

室外機のファンで冷却された後の冷媒ガスは液化して、高温の液体のまま、また減圧器へ… と、冷媒はエアコンの設備内を循環します。
この循環こそが、エアコンが冷たい風を送風することができる仕組みなのです。

ちなみに、暖房時はこの一連のサイクルを逆にして行っています。
サイクルを逆にする役割は、室外機内にある四方弁という機械が行っています。

エアコンの冷房が効かない、冷えない原因

はてな

それでは、冷房が効かなくなってしまう原因として、どんなことが考えられるのでしょうか。
実はエアコンが効かない、冷えないといった不調には、冷媒ガスが関係していることがほとんどです。

また、その他にも様々な原因が考えられます。5つほど例を挙げてご紹介していきます。

原因1 冷媒ガスが漏れている

エアコンが効かなかったり、冷えなかったりする場合のほとんどが、室内機や室外機から冷媒ガスが漏れているのが原因だと言われています。

通常の使用方法では冷媒ガスが減ることはありません。例え長年使用しているエアコンだとしても、冷媒ガスが不足することないと言えるでしょう。
では、なぜ冷媒ガスが漏れることがあるのでしょうか。考えられる理由は主に以下の2つです。

  • 冷媒配管が何らかの理由により破損してガスが漏れている
  • エアコン取付時のミス

冷媒配管が何らかの理由により破損してガスが漏れている

水滴が付いていて正常な状態の配管(銅管)

冷媒ガスは室外機と室内機を、銅製の配管(銅管)の中を通って循環しています。

この銅管は長年使用していると、経年劣化こそするものの、それだけでガスが漏れることはありません。

例えば、掃除などをするために無理に室外機を動かしたりすると、配管と室外機の接続部などに負荷がかかります。その負荷が大きいと、接続部や配管が破損して中の冷媒ガスが漏れだす可能性があります。

また、お住まいの環境(海沿いや温泉の近くなど)によっては、銅製の配管が腐食することにより、ガスが漏れてしまうこともあります。

エアコン取付時のミス

エアコンから冷媒ガスが漏れる原因として一番多いのが、エアコン取付時のミスだと言われています。

例えば新設機の場合、室内機と室外機をつなぐ冷媒管(銅管)の接続部分をラッパ型に広げる、フレア加工という工程があります。
この作業がとても重要で、適切な作業が行われないと、最悪、設置してから3日程度でガスが抜けてしまいます。

上記2つの理由以外にも、稀にエアコンの製造過程で配管接続部に穴(ピンホール)が開いてしまっているなど、冷媒ガスが漏れる原因は多々あります。

原因2 エアコン内が汚れている

室内機のファン部分に溜まった埃

エアコン内部、特に室内機のフィルターやファン部分などに埃が溜まってしまっていることも、原因として挙げられます。
フィルターは、部屋内部から空気を取り込む際に、空気中の埃をキャッチしてくれるもので、ファンは、冷えた空気を送風してくれるものです。
2つとも、埃が溜まりやすいので、こまめな掃除が必要です。
しかし、掃除をせず放置してしまうと、埃や汚れがどんどん溜まってしまいます。

空気の通り道であるフィルターやファンなどが埃などで塞がることにより、スムーズに空気を取り込み送風することができず、エアコンの効きが悪くなってしまうのです。

原因3 室外機周辺の環境

室外機設置環境の悪い例(目の前がすぐ壁になっていて風通しが悪い)

室内機が原因とも限らないこともあります。

室外機の周辺にモノが置かれていた場合、室内機の冷房能力が著しく落ちてしまうことがあります。
室外機は、室内の温かい空気を外に排出するという役割を担っています。
つまり、空気の排出口である室外機の周辺にモノが置かれていた場合、室内からの温かい空気が放出されにくくなり、冷房が効きづらくなってしまいます。

さらに、室外機の設置場所の環境が悪い場合もあります。
例えば、室外機の目の前がすぐ壁になっていたり、直射日光が室外機に当たっている場合なども、熱が放出されにくくなる原因とされています。

原因4 エアコンの冷房能力と部屋の広さ

引っ越しなどで部屋が変わった際、エアコンも一緒に移設した場合に多い例として、移設先の部屋の広さとエアコンの冷房能力があっていないということが挙げられます。

エアコンにはそれぞれ、冷房能力と暖房能力がkwの単位で表示されており、その単位によって冷房や暖房が効く適切な部屋の広さ(畳数)が設定されています。

それぞれのエアコンで定められた部屋の広さと能力があっていないと、エアコンは通常の運転をしているのに、部屋が広すぎて冷暖房が効かないという状態になってしまいます。

また、建物自体が木造か鉄筋か、屋上階や角部屋かによってもエアコンの効き目が左右される場合があります。

原因5 エアコンの故障

ここでのエアコンの故障とは、上記の4つの原因と違い、エアコン内部の機械部が故障していることを指します。

室内機の中には熱い空気を冷たい空気に換えてくれる熱交換器などが、室外機の中にはコンプレッサーという冷媒ガスを循環させる機械などが入っています。
どこか1つでも不具合が起きれば、エアコンは正常に作動しません。

上記4つの原因ではなかった場合は、エアコン内部のこうした機械の故障を疑ってみましょう。

冷房が効かないときの対処方法と確認方法

エアコン修理の作業風景

ここまで、エアコンが効かない、冷えない場合に考えられる5つの原因を紹介してきました。

ここからはそれぞれの原因への対処方法や確認方法についてご紹介します。

ガス漏れが原因の場合はガスの再充填を

先述したような、エアコン取付時の業者によるミスや工事不備でガスが漏れてしまた場合、通常は工事保障というものが付いているので、料金は発生しません。
しかし、自分で無理に動かしたりして、配管を破損した場合は、自己負担になってしまいます。

掃除などで室外機を動かしたり、室内機の奥を掃除する際は、配管に負荷がかからないように気を付けながら行いましょう。

冷媒ガスはエアコンにとって必要不可欠なものです。
ガス漏れが疑われる際は、早急に業者などに連絡して、ガスの再充填をしてもらいましょう。

冷媒ガスの種類

冷媒ガスの種類には下記の3種類があります。
また、同じ種類でも組成の違いによって冷媒番号でさらに種類分けされています。

  • CFC(クロロフルオロカーボン) : 冷媒番号R-11、R-12、R-502
  • HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン): 冷媒番号R-22、R-123
  • HFC(ハイドロフルオロカーボン): 冷媒番号R-32、R-401a、R-152aなど

冷媒ガスの種類は室外機や室内機に記載されています

室内機底部に記載された使用冷媒(R-410a)

ほとんどの場合、室外機の横側などに使用されている冷媒ガスの種類が記載されているはずです。
自分の家のエアコンがどの種類のどのガスを使用しているのか知っておくと、もしも再充填が必要になった場合などに、円滑に作業が行えるかもしれません。

ここまで、冷媒ガスの種類などについてご紹介してきましたが、現在ではほとんどのエアコンに使用されているのはHFCに分類される冷媒ガスです。
しかし、少し古いタイプのエアコンですとHCFCの種類の冷媒ガスを使用している可能性もあるので、あらかじめ確認をしておく必要があります。
また、HCFCの中でも特にシェアを誇っていたR-22は、前述の通り2020年に生産終了になります。

もしも家などのエアコン冷媒ガスがR-22だった場合は、この機会にエアコンの買い替えや冷媒ガス入れ替えの検討をオススメします。

エアコンガス(冷媒ガス)の種類別の詳細などについては、下記の記事にてご紹介しております。ぜひご確認ください。

エアコン内の汚れを取り除く

埃が溜まったフィルターと掃除後のフィルター

エアコン内に埃などが溜まっている場合は、掃除をしましょう。

特にフィルター部分は埃が溜まりやすいので、こまめな掃除が必要です。
エアコン内の埃や汚れを掃除することによって、アレルギーや肺炎などの呼吸器疾患の予防にもなります。

また、エアコンと言えば、冷暖房使用時にカビ臭がすることがあると思います。
しかも、フィルターなどを掃除してもなかなか改善されないなんてことも…

このような場合は、エアコン内部の奥深くでカビが繁殖している可能性があるため、一度業者にエアコンクリーニングを依頼することをオススメします。

室外機周辺にはモノを置かず風通しを良くする

室外機設置環境の良い例(風通しが良い・直射日光が当たらない)

基本的に、室外機の近くにはモノを置かないようにしましょう。

よく室外機周辺に置かれがちなモノとして、植木鉢などがあります。こうしたモノを置いている場合、室外機からの熱放出を妨げている可能性があります。

また、目の前がすぐ壁になっていたり、設置場所自体が悪い場合は、室外機の移動を検討しましょう。

エアコンの効き目が悪くなったと感じたら、室外機周辺の環境についても確認するようにしましょう。

エアコンの冷房能力

エアコンの冷房、暖房能力が部屋の広さとあっていない場合、エアコン本体買い替えをオススメします。

風量を上げたり、設定温度を下げたりすれば効くからといってそのまま使用すると、その分無駄な電気代がかかりますし、過剰稼働はエアコンの故障原因にもなります。

また、こういったことを避けるためにも、エアコン購入時にキチンと冷暖房の能力が部屋とあっているかを確認するようにしましょう。
エアコンの能力と部屋の広さがあっているか分からない場合は、購入前に部屋の広さを調べて、お店の人に聞いてみるのが1番良いです。

エアコンの故障は業者に修理を依頼する

エアコン内の機械部分が故障した場合は、業者に修理を依頼しましょう。

熱交換機やコンプレッサー、またその他のエアコン内部の機械は、最低でも2万円はするなど、決して安くはありません。

エアコンを修理する際は、一度エアコン修理の見積りをとってもらってから、修理をするかどうか判断しましょう。

各種確認方法

点検を行う作業員

それでは、どの原因でエアコンに不具合がおきているのか、確認する方法をご紹介します。

冷媒ガスが漏れている場合の確認方法

冷媒ガスが漏れて手前の高圧パイプに霜が付いている

冷媒ガスが漏れているか確認するには、室内機の熱交換と室外機から出ている細いパイプ(高圧パイプ)に、白い霜がついているかで判断します。

正常な場合、このパイプには少量の水滴がつきます。
しかし、エアコン運転開始から15分くらいしてから、高圧パイプに真っ白な霜が付くようでしたら、冷媒ガスが漏れてガス不足の状態である可能性が高いです。

エアコン内の汚れが原因の場合の確認方法

室内機内のフィン部分に溜まった埃

1番簡単に確認できるのが、エアコン内の汚れが原因で冷房などが効かなくなっている場合です。

室内機のフィルターや送風部分のフィンやファン、また、室外機の裏側などに埃が溜まっているか確認してみましょう。もしも、こうした部分に埃や汚れが溜まっていた場合は、掃除機やほうきなどで掃除しましょう。

室外機の裏側などを掃除する場合は、無理に動かしたりしないようにしましょう。
どうしても動かさなければならない場合は、エアコンクリーニングの業者に清掃を頼みましょう。
また、分解しなければならない場合なども、同様に業者に依頼するようにしましょう。

室外機周辺の環境が原因の場合の確認方法

室外機は外に設置されているため、原因として忘れられがちです。
しかし、エアコンの効きが悪いときは、室外機の目の前に植木鉢などが置かれていないか、風通しの良い場所に設置されているかなど、今一度室外機周辺を確認してみましょう。

こうしたモノが置かれていた場合、そのモノを移動させることにより、案外すぐに冷房の効きが戻った、なんてことも多いようです。

エアコンの冷房能力が原因の場合の確認方法

室外機横に記載されたエアコンの定格能力など

まずは、室外機や室内機横、あるいは本体底部などに記載されている、定格能力欄を見てみましょう。
冷暖房それぞれのパワーがkwの単位で示されていると思います。
この数値をもとに、さらに、エアコンが設置されている部屋の面積、部屋の構造、建物の構造(木造、鉄筋)、住んでいる地域などの情報を計算すると、冷暖房負荷の数値が求められます。

一見、とても面倒に感じるかもしれませんが、数値さえ分かっていれば、簡単に計算できるサイトなどもあります。

「エアコン自体に不具合はないのに、効きが悪い」といった方や、これからエアコンを購入される方などは、ぜひご確認ください。

エアコンの故障が原因の場合の確認方法

メーカーや機種にもよりますが、運転ランプの点滅などでエアコンの異常を知らせてくれるものもあります。
こうした表示が点滅していないかなどを確認してみましょう。

上記4つの確認方法を試してみて、それでもトラブルが解消されない場合は、エアコンが故障しているとみて、間違いないでしょう。

日頃からできる! エアコントラブルの予防方法

カレンダー

ここまでご紹介したエアコンが効かなくなる原因や、その他のエアコントラブルについても、日頃から予防することができます。
夏の冷房だけではなく、冬の暖房でも快適にエアコンを使用できるように、日頃からエアコンのお手入れをするようにしましょう。

月に1回はエアコンを付けて状態を確認する

エアコンを使わない月でも、必ず1回は起動(15分間くらいが目安)させて、正常な状態確認するようにしましょう。

冷暖房ともに使用できるか、また、水漏れやカビ臭がしないかなども確認しましょう。

フィルターなどのこまめな掃除を忘れずにする

やはり、エアコン内に埃などが溜まっていると、冷房が効かなくなるだけではなく、他のエアコントラブル(アレルギーや水漏れ)の原因にもなります。

さまざまなエアコントラブルを避けるためにも、エアコンフィルターや自分でできる範囲でのこまめな掃除は大切です。
また、年に一度など、エアコンクリーニングを利用するといいでしょう。
クリーニングのプロが洗浄を行ってくれるので、より快適で清潔にエアコンが使用できます。

エアコンの酷使はしないようにする

近年の夏は、夜でも熱帯夜と呼ばれる日が続いて、1日中エアコンを付けっぱなしにすることも多いかもしれません。

しかし、エアコンも機械ですので、酷使をすれば故障や、不具合が起こるのは当然です。
1日の内、最低でも1回(15~30分程度)は、使用を中止し部屋を換気して、エアコンを休ませるようにしましょう。

エアコンの故障は業者に修理を依頼しましょう

業者によるエアコン工事の作業風景

エアコン内部の機械の故障が疑われる際は、見積りをとってもらうことを条件に、エアコン修理業者に依頼しましょう。

保証期間中であればエアコンを購入したお店に連絡をしましょう。修理や買い替えになったとしても、通常の修理料金より格段に安くなります。

エアコン修理の相場解説

作業内容や業者にもよりますが、冷房が効かないなどのトラブルの場合、作業料金は平均して1万5000~3万円ほどが相場です。

街の修理屋さんの料金表

街の修理屋さんで対応しているエアコントラブル(冷房が効かない、冷えない他)の内容と料金表は以下になります。

基本作業料5,000円
真空引き8,000円
冷媒ガスチャージ(充填)8,000円
フレア再加工3,000円~
フィルタクリーニング3,000円~
熱交換器クリーニング(簡易洗浄)6,000円~
熱交換器クリーニング(高圧洗浄)15,000円~
室外機バルブ19,000円~

詳しい作業料金については、作業スタッフが現場へお伺いしてお答えいたします。お見積りをご希望の方は、お電話またはメールフォームよりお問い合わせください。
街の修理屋さんのエアコンの冷房が効かない、冷えない場合の修理について、詳しいサービスは以下のボタンからご確認いただけます。

困ったときは街の修理屋さんへご相談を!

街の修理屋さんスタッフ

「今までは普通に作動していたのに急に冷房が効かなくなった…」という方などは、本記事の内容をぜひ参考にしてください。

夏には欠かせないエアコンが使えなくなると思うと、不安になるかもしれません。
しかし、考えられる原因を確認してみることで、自分だけで解決できる場合もあります。

エアコンの効きが悪かったり、部屋が冷えない場合などは、今一度エアコン内外の環境確認をしてみましょう。

本記事では、「エアコンが効かない、冷えない」場合の原因と、対処方法などをご紹介しました。

エアコン内部の故障や冷媒ガスの漏れ、また、その他のエアコントラブルについては、街の修理屋さんにご相談ください。

下記のリンクから、弊社のエアコントラブルサービスの内容がご確認いただけます。

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