エアコンの真空引きは本当に必要?役割と注意点について徹底解説!
エアコンの「真空引き」という単語を聞いたことはありますか。
普段あまり聞く機会はありませんが、エアコン設置の際には重要な手順です。
大抵の施工業者はエアコン設置の際に真空引きを行います。
しかし、忙しさからか中には真空引き手順を省略する業者もいます。
「真空引きなんてよく分からないけど、やってもやらなくても一緒ならやらなくて良いのではないか?」
と考える方もいらっしゃいます。 そこで今回は、下記の内容について解説します。
- 真空引きとは
- 真空引きの方法
- 真空引きのトラブル
街の修理屋さんでは、全国の工事実績が15万件以上あります。国税庁や日本郵便など、有名企業からも依頼を受けた実績があります。記事の信頼性は、確保されていますよ。ぜひ参考にして、エアコンの掃除に役立ててくださいね。
真空引きとは
「真空引き」とは、真空ポンプを利用してエアコンの冷媒が流れる配管から空気を抜く作業のことを指します。
配管を真空状態にすることが目的です。
冷媒が流れる配管には冷媒以外は無い状態が理想です。
しかし、エアコン設置の際には多少の空気やごみが入り込んでしまいます。
空気が残っている状態でエアコンを稼働させる、配管の中にある空気中の水分が凍ってしまいます。結果、エアコンの効きが悪くなるだけではなく、故障の原因になることもあります。
エアコン修理にお伺いし、トラブル原因を調査したところ、真空引きを行っていれば防げたような不具合もあります。
ガスパージとは
少し昔は、真空引きではなく「ガスパージ」と呼ばれる方法が主流でした。
これは、室外機内部の冷媒ガスを一気に放出して、その圧力で配管内部の空気やごみを押し出す方法です。
この方法を用いると、冷媒に使用されているフロンなどのガスが大気中に放出されることになります。そのため、環境保護の観点から現在では推奨されていません。
また、パージの際に室外機内の冷媒ガスが少し漏れ出てしまいます。冷媒ガス減少の原因になりますので、この方法はおすすめしません。
冷媒ガスとは
冷媒ガスは、エアコンが取り込んだ室内の空気を冷やす重要な役割を担っています。暖房運転の際は空気を温めます。
エアコンはこの冷媒ガスを圧縮させたり循環させたりといった動きで空気の温度を調節しています。
この冷媒ガスは、フロン類を利用しています。ひとくちにフロンといっても、種類は複数あります。
ご利用中のエアコンが使用しているガスは、室外機に記載されています。
真空引きのタイミング
真空引きは主にエアコンを設置する際に行います。
新しいエアコンを購入した際や、引っ越しなどによりエアコンを移設したときなど、設置工事を行なうときの作業のひとつです。
タイミングとしては、取り付けのための準備が終わり、配線が繋がれた後、試運転を開始する前です。
このタイミングで行うと、余計な手間がかかりません。真空引きは30分もかからずに終わる作業です。真空引きを行っても、トータルでの設置工事の時間にはあまり影響しません。
真空引きの方法
真空引きは、資格のいらない作業なので手順を把握し道具が手元にある状態であればどなたでも作業が可能です。
最初に、必要な道具を用意します。
- 真空ポンプ
- ゲージマニホールド
- チャージングホース
作業手順はこちらです。
- 真空ポンプとゲージマニホールドをチャージングホースで繋ぎます。
- ゲージマニホールドと室外機をチャージングホースで繋ぎます。
- 真空ポンプの電源を入れると真空引きが開始されます。
- ゲージマニホールドを確認します。圧力が-0.1MPaになるまで動かします。おおよそ15分程度かかります。
- -0.1MPaになったのを確認後、ゲージマニホールドの低圧側のバルブを閉めます。
- 真空ポンプの電源を切ります。
- 気密テストを行います。5分以上放置しても低圧側ゲージが動かなければ成功です。
- このとき、ゲージが動く場合はホースの破損などが考えられます。
- チャージングホースを外します。
- 室外機のバルブを開け、冷媒ガスを配管内に通したら作業完了です。
業者に頼むこともできる
真空引きは、エアコン設置時や移設時に必要な作業です。しかし、頻繁に行うようなものではありません。
真空引きの道具を購入して自分で行っても構いませんが、高価な道具を購入しても出番は1回のみという可能性もあります。
手間と道具にかかる金額、失敗のリスクを考えると、業者に依頼した方がお得かもしれません。
依頼のタイミング
業者へ真空引きを依頼する場合は、設置や移設の依頼をする際に「設置時は真空引きも希望」と伝えると良いでしょう。真空引きに限らず、希望は事前にすべて伝えましょう。当日の作業がスムーズに進みます。
また、作業をまとめて依頼すること作業費用が値引きされることもあります。お得にサービスを受けるためにも、きちんと伝えることが大切です。
作業時間
業者に依頼した場合、真空引きにかかる時間は数分です。10分以上かかることは滅多にありません。手慣れない素人が30分以上かけて行うよりも、スムーズで確実な作業です。
街の修理屋さんでも、真空引きのご依頼は受け付けております。経験を積んだプロが作業しますので、安心してすべてお任せできます。
街の修理屋さんのように、お近くのスタッフが向かうなどの理由から出張費用がかからないエアコン業者もおります。
真空引き作業の場合、基本的に購入が必要な部材はありません。そのため、業者に依頼してもかかる費用は、料金表に記載の作業費用のみとなります。
点検費用が追加されても、真空ポンプなどの購入費用より安い可能性は高いでしょう。
真空引きをしないとどうなる?
真空引きは、エアコン設置において必要な作業です。
この作業を省略すると、あとからトラブルへと発展します。
真空引きを省略すると起きる事
真空引きは、冷媒ガス用の配管内に入ってしまった空気とごみを排出するために必要な工程です。これを行うことで、配管内は冷媒ガスのみが充満した理想の状態になります。
しかし、真空引きを行わないことで空気が残ると下記のようなトラブルが生じます。
- 空気の中の水分が凍り付き、冷媒管を傷つける
- 凍り付いた水分が障害となり、配管を詰まらせる
- ごみが配管の途中を詰まらせる
- 上記症状が悪化し本体が故障する
エアコン設置の際に真空引きを行えば、数分で終わる作業です。オプションとして追加料金がかかったとしても、数千円です。エアコン本体が故障するリスクと天秤にかければ、真空引きを行った方が良いでしょう。
なかには、料金を格安に抑えるため、エアコン設置の際に真空引きを行わない業者もおります。
工事料金の見積もりを貰ったら、工事の内容と料金の内訳をよく確認しましょう。
エアコンの室外機から水漏れ
真空引きの省略により、冷媒ガスが不足して室内機のアルミフィンに霜が付きます。それによる水漏れが起こる場合があります。
水漏れが起こったらすべきこと
仮に水漏れが起こったらすべきことを挙げてみました。
・電源を切る
・ドレンパンの確認
最初に行うのは電源を切ることです。そうすることで今後起こり得るトラブルを防げます。
次は、室内機の運転を停止してください。運転を停止すると冷媒の循環もストップします。それにより、これ以上水が漏れなくなります。
最後にドレンパンを確認しましょう。もしも、室外機からの水漏れであれば、ドレンパンの詰まりが一番考えられる原因です。ここの詰まりや水の溜まり具合を見てみます。
ケースバイケースですが、汚れがひどいならばドレンパンの清掃や排水が必要です。
エアコンの水漏れを防ぐには
エアコンの水漏れを防ぐ対策を3点紹介します。
・定期的なメンテナンス
・ドレンパンの清掃とメンテナンス
・排水パイプのチェックや清掃
定期的にエアコンのフィルターをチェックして掃除することで、ゴミや汚れによる詰まりを押さえられます。水の排出がスムーズになるので、水漏れを起こすことはありません。また、専門業者による定期メンテナンスもおすすめです。
ドレンパンは室内機にあり、エアコン内の水を受け止めます。月に1回など、定期的にチェックすることで、詰まりや汚れを取り除く事が可能です。また、防虫ネットを設置して異物を寄せ付けないようにすることもできます。
排水パイプにも気を配りたいものです。室外機から排出される水は、排水パイプを通ります。そのため、日を決めて排水パイプをチェックし、詰まりなどがないか確認してください。汚れていたら清掃することをおすすめします。曲がっていたら修正しましょう。そうすることで水の通りがよくなります。
真空引きは街の修理屋さんへ
街の修理屋さんではエアコンの真空引きを承っております。
全国各地に多数の拠点があるため、ご連絡いただいた日にお近くの作業員が向かいます。
年中無休で対応しておりますので、平日はお仕事が忙しい方も休日にご連絡が可能です。エアコン取り付け工事や真空引き、その他エアコントラブルは税込み5,500円より承っております。
お見積り・ご相談も無料で対応しております。興味のある方はお電話やメールでお問い合わせくださいね。お待ちしております。
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