LED照明と蛍光灯の電気代の比較【LEDは半額以下になる】
「蛍光灯の調子が悪いので、LED照明に交換しようと考えている。LEDの方が電気代が安いと聞くけれど、蛍光灯と比べてどれくらい節約できるのかな?」という疑問はよく耳にします。
蛍光灯シーリングライトのひとつあたりの年間平均電気代は、約9,000円です。電気代の支出の中でも、上から2番目とかなり大きい比率です。こうした金額の大きい固定支出はできるかぎり節約したいものでしょう。
そこで今回の記事では、以下の内容について解説します。
- LED照明と蛍光灯の電気代の比較
- LED照明は約10年間交換しなくてOK
- LEDのメリット
- LEDのシーリングライトライトのメリット、デメリット
- LED照明を選ぶ際のポイント
蛍光灯のLED化を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
街の修理屋さんでは、全国の工事実績が15万件以上あります。国税庁や日本郵便など、有名企業からも依頼を受けた実績があります。記事の信頼性は確保されているので、ぜひ参考にして、照明の情報収集に役立ててくださいね。
LED照明と蛍光灯の電気代の比較
蛍光灯とLED照明とで電気代がどれくらい違うか比較してみます。
蛍光灯
蛍光灯の電気代を確認しましょう。蛍光灯は、1時間当たり3.1円の電気代がかかります。
この数字だけ見ると「思っていたより安いな」と思われるかもしれません。しかし、1日8時間蛍光灯の照明を使っていると仮定して、この金額を年間で換算すると、約9,000円にもなります。
照明が家の中に複数個ある場合は、この約9,000円が照明の台数分かかると考える必要があります。
家の中に蛍光灯の照明が3つあり、全て8時間ずつ使用した場合、照明にかかる年間の電気代は3倍の約27,000円になります。
LED照明
蛍光灯より電気代が安いとうたわれるのがLEDの照明です。では、蛍光灯と比べて一体どれくらい安くなるのでしょうか。
LEDは、1時間当たり1.2円の電気代がかかります。1時間あたり3.1円という蛍光灯の電気代の半分以下の料金です。
1日8時間使用したと仮定して年間電気代を計算すると、約3,700円になります。蛍光灯に比べて、約5,300円も安くなっています。
上記は一台当たりの電気代のため、家に複数個の照明器具がある場合は、その数だけ電気代が加算されます。全てLEDに交換すればその分だけ電気代が安くなります。
例えば、家に照明器具が3つある場合、LED化すると年間の電気代は約11,100円になります。先ほどの蛍光灯の約27,000円よりも、大幅に電気代が下がっていることがお分かりいただけるでしょう。
LED照明は約10年間交換しなくてOK
また、LEDは蛍光灯と比べ長寿命です。LEDの寿命は、約40,000時間です。1日8時間使用したとしても、10年以上交換する必要がありません。
蛍光灯は寿命も短く、切れてしまうたび買い替えや交換作業といった手間がかかります。それに対し、LEDは交換や買い替え作業などの手間も長期間省くことが可能です。交換の手間や長期的なコストパフォーマンスを考えると、照明器具をLED化するメリットは大きいと言えるでしょう。
LEDシーリングライトに交換するメリット
ここでは従来の照明をLEDシーリングライトに交換するのメリットを5つ紹介します。LED化を検討する際の参考にしてください。
省エネルギー
LEDは効率的な光の変換を行うため、発光効率が高く、消費する電力が少ないです。従って、同じ明るさを得るために必要な電力が少なくなり、省エネルギー効果があります。LEDシーリングライトは省エネ性に優れている分、電気代を節約することができます。
白熱電球や蛍光灯はガラス内部のフィラメントに電流を流し、発熱させることで発光する仕組みになっています。電気エネルギーのうちほとんどが発熱に使われてしまうため、LEDに比べて発光効率が悪いのは否めません。
長寿命
LEDは長い寿命を持っており、通常の使用で約40,000時間以上持続します。これに比べ、白熱電球や蛍光灯は寿命が短く、頻繁に交換する必要があります。
それぞれの一般的な寿命は、白熱電球で1,000~2,000時間、蛍光灯で6,000~12,000時間です。具体的な数値で比較してみるとその差は一目瞭然、LED化の大きなメリットがうかがえます。
耐久性と耐衝撃性
LEDは固体素子であり、フィラメントやガラス管がないため、振動や衝撃に対して強く、耐久性があります。特に屋外や厳しい環境での使用に適しています。
白熱電球や蛍光灯は振動や衝撃への耐性が低く、割れやすいのが欠点です。白熱電球や蛍光灯はガラス製のものが多く、落とすと簡単に割れてしまいます。白熱電球はガラスに水分が付着すると、内部との温度差で割れやすいです。
LED照明は割れにくく、ガラスが飛散する心配がないため、安全性も高いといえます。
即時点灯
LEDはほとんどの場合、電源を入れた瞬間に即座に点灯します。白熱電球や蛍光灯のようにウォームアップの時間が不要なため、すぐに部屋を明るくしたい時にわずらわしさを感じることがありません。白熱電球は点灯までに0.2秒ほど、蛍光灯は2~3秒かかるといわれています。
明るさや色温度の選択肢
LEDシーリングライトはカラーバリエーションが豊富で、異なる明るさや色温度を選ぶことができます。自分の好みや室内の雰囲気、使用目的に合わせて選択肢が広がります。天井に配線器具(引掛けシーリング)さえついていれば、簡単に照明器具を交換できるため、家中の照明をLED化しても失敗は少ないです。
環境にやさしい
LEDは水銀を含まず、廃棄物の際に環境への影響が少ないため、環境に配慮した選択肢です。一般家庭で使用される蛍光灯にはわずかながら水銀が用いられています。水銀は環境汚染の原因とされており、近年問題視されている物質です。
2020年12月31日以降は、高圧水銀ランプは製造・輸出入が禁止されています。蛍光灯自体は規制対象ではありませんが、一部のメーカーが蛍光灯の製造を終了していることから、LED化が推奨されていることが分かります。
虫が集まりにくくなる
LED照明は、一般的には虫が集まりにくい特徴があります。これは、LEDが発する光のスペクトルが、昆虫にとっての魅力が少ないものであるためです。一般的な白熱電球や蛍光灯は、昆虫にとって魅力的な紫外線の放射が多く含まれていますが、LEDはそれに比べて紫外線が少ないため、虫が集まる確率が低くなります。
LEDシーリングライトに交換するデメリット
LEDシーリングライトには多くのメリットがありますが、その反面デメリットもあります。デメリットの多くは対処できるものですので、LED化の際の予備知識として知っておくことをおすすめします。
初期投資
LEDのシーリングライトは、白熱電球や蛍光灯に比べて初期投資が高い傾向にあります。しかし、省エネルギー効果や長寿命によるメリットから見れば、長期的にはコストを節約できる可能性があります。
初期投資の高さでLED化を迷っている人は、思い切ってLEDシーリングライトに交換することを考えてみましょう。
光の拡散
一部のLEDライトは光が一方向に拡散するため、従来の蛍光灯や白熱電球のような均等な照明が得られない場合があります。また、製品によってはLEDが「まぶしい」と感じることもあるため、LEDシーリングライトを選ぶ際には光の拡散性を確認しましょう。
最近では、拡散レンズ付きのLEDや光拡散キャップなどが売られているため、気になる場合は活用してみてください。
カラーレンダリングインデックス(CRI)の差
カラーレンダリングインデックス(CRI)とは、光源の下で色の見え方がどれだけ表現できるかを表すものです。CRI評価は0~100の範囲で表示されます。
LEDライトの中には、カラーレンダリングインデックス (CRI) が低いものがあるため、色の再現性が損なわれることがあります。特に色の正確さが重要な場所では注意が必要です。LEDシーリングライトのパッケージなどには、「CRI(Ra)90」のように記載されています。
ヒートシンクの必要性
高出力のLEDライトは熱を発生するため、過熱を防ぐためのヒートシンクが必要な場合があります。LEDは過熱すると発光効率が下がったり寿命が短くなったりする原因になるため、放熱機能をもったヒートシンクの導入を考えましょう。
調光の難しさ
すべてのLEDライトが調光可能とは限りません。調光機能が必要な場合は、適切なライトを選ぶ必要があります。そもそも、壁のスイッチが調光対応でない場合は、スイッチも調光機能付きスイッチに交換する必要があるため、その分の工事費用がかかることも念頭に入れなければなりません。
LED照明を選ぶ際のポイント
LED照明を選ぶ時は、いくつかのポイントを押さえておくとある程度デメリットを回避できます。ここでは、LED照明を選ぶ際の7つのポイントをご紹介します。
取り付け可能か
LED照明を購入する際は、自分の家にある電源にLED照明が取り付け可能かどうかを確かめてから購入しましょう。
特にLED照明のコネクタが取り付けられる形のものでないと、取り付ける前に別途電気工事が必要になる場合があります。
角形引掛シーリングや丸形引掛シーリングなら工事なしでも取り付けが可能です。設置場所のコネクタの形状がわからない場合は、写真を撮影して家電量販店で相談してみると良いでしょう。
照明器具の重さも重要なポイントです。照明器具が重すぎると、安全上の理由から取り付けができないことがあります。
LED照明を自宅に取り付ける前に、①LED照明が取り付けできるような配線の形状か、②照明の重さは適切か、という2点をあらかじめ確認しておきましょう。
適合する形状とサイズ
現在の照明器具に取り付けるLEDが適合しているかを確認します。LEDは様々な形状やサイズがありますので、照明器具に合ったものを選ぶ必要があります。
従来の蛍光灯器具をご使用の場合は、LED化する際に配線器具ごと交換するのがおすすめです。工事不要で使えるLEDもありますが、安全性を考慮し、LEDに合った配線器具の取り付けが推奨されています。
LEDシーリングライトには、丸型やスクエア型、薄型などの種類があるため、部屋の雰囲気に合った形状を選んでください。電球タイプを選択する場合、口金サイズ(E26、E17など)を間違えないように注意が必要です。
明るさ(ルーメン)
LED照明で明るさを表現する時は、ルーメン(lm)の単位が用いられます。ルーメン数が高ければ高いほど光は明るいです。
そのため、同じ照明器具でもLEDの明るさは異なる場合があります。必要な明るさや照度を満たすために、適切なルーメン数を選ぶことが重要です。
LED電球のパッケージには「~W相当」と表示されていることもあるため、蛍光灯や白熱電球を使用している人は参考にしてください。例えば、白熱電球(E26)の20W相当が170lm以上、30W相当が325lm以上というようになります。
色温度
LEDは白色だけでなく、暖色や昼白色など異なる色温度の製品があります。照明の用途や好みに応じて適切な色温度を選択しましょう。
①電球色
オレンジがかった暖色が特徴的で、温かみのある印象になります。寝室やリビングなどリラックスしたい場所に向いています。
②昼白色
太陽の光を再現した自然な明るさが特徴的です。リビングやダイニングなど日中活動する場所に最適です。
③昼光色
青みがかったクールな色が特徴的で、爽やかな印象になります。オフィスや勉強部屋など集中力が必要な場所に向いています。
発光角
LEDの発光角が広いか狭いかによって、光の広がり具合が異なります。照明の範囲や効果を考慮して適切な発光角を選ぶことが重要です。
LED照明には、発光角が広い全般配光と発光角が狭い(主に下方向に広がる)準全般配光の2種類があります。リビングや子ども部屋など部屋全体を明るくしたい場合は全般配光を、トイレや玄関など一部を照らした場合は準全般配光を選択しましょう。
調光機能はあるか
調光機能とは、部屋の大きさや気分に合わせて照明の色や強さを変更できる機能です。例えば、寝室には目に優しい少し暗めの明かりのほうが安眠できます。
読書や裁縫などの手元の作業に集中したいときには照明を明るくしたほうが作業がはかどります。
調光機能とは、このようにシチュエーションや作業目的に合わせて部屋の明かりを調節できる機能のことです。
蛍光灯からLEDに照明を変更した場合、LEDの光はまぶしく感じてしまうということがあります。しかし、調光機能がついていれば、まぶしさや部屋の広さに合わせて照明の明るさを調整することが可能です。
最近の照明には、時間が来ると自動で部屋を明るくしてくれる『タイマー機能』、人がいなくなると自動で消灯する『センサー機能』、スマートフォンや声で操作できる『スマート家電』など、様々な機能がついているものがあります。
消し忘れが気になる場合は人感センサー付きやIoT家電を選ぶ、帰宅時に部屋を明るくしてもらいたい場合はタイマー機能付きのものを選ぶなど、ライフスタイルに合わせて照明の機能を選ぶのも良いでしょう。
部屋の広さに合うか
部屋の広さに合わせて照明器具を選ぶのも大切なポイントです。
照明の明るさはルーメンという単位で表示されます。ルーメンの数字が大きいほど、その照明器具は明るいということになります。
例えば、4畳半の部屋に照明を設置する場合は、約2200~3200ルーメンの照明を選ぶのが良いでしょう。
部屋の大きさが6畳になると、2200ルーメンでは薄暗く感じます。6畳の部屋に設置する場合は、約2700~3700ルーメンが適当です。
特に蛍光灯からLEDに変えた場合、同じ明るさでもLEDの照明のほうがまぶしく感じられることがあります。部屋に合わせて適当なルーメン数の照明を選んで設置すると、強い眩しさを防ぐことができます。
LED照明で節約できる方法
LED照明を使って節約する方法を3つ紹介します。電気代を節約したい方は、ぜひともこれらの方法を活用してみてください。
エネルギーセーブ機能を活用する
多くのLED照明製品にはエネルギーセーブ機能が備わっています。明るさを調整したり、自動的に消灯する設定を活用して、不必要な電力消費を減らすことができます。
タイマーやセンサーを使用する
タイマーや動きを感知するセンサーを使って、必要ないときに照明が点灯しないようにすることで、無駄な電力使用を抑えることができます。
低電力モードを選ぶ
LED照明製品には通常、明るさを調整するオプションがあります。明るさを必要最低限に調整することで、電力を節約することができます。
街の修理屋さんで相談しよう
家やオフィスの照明をLED化するかどうか迷っている方は、本記事を参考にして、「総合的に見てLEDと蛍光灯どちらがお得か」を判断してください。
タイトルにある電気代の比較に関してのみいえば、LEDは蛍光灯の半額以下になるということが重要な判断基準となるでしょう。
LEDの電気代は安いとはいえ、初期費用や配線器具の工事費用がかかるのは事実です。特に、配線工事は電気工事士の資格が必要な作業ですので、専門業者に依頼する必要があります。
イニシャルコストを優先するか、ランニングコストを優先するかも一つの基準となります。電気代を含めたランニングコストを優先するのであれば、断然LED化をおすすめします。
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